紙の本
こんな世界があるんですね
2015/03/04 20:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニコラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホラーは大好きなのですが、小説で読むのは初めてでした。ということは映画しか見てないがわかってしまいますね(笑)まずテーマを理解するのに時間がかかりました。現実的ではないからでしょう。でも自分が読んでいるテーマがホラー小説ということをわかってきた頃に、この方の書き方の丁寧さに惹かれていきました。最後まで信じられない世界でしたが、読んでいる間の気持良さを振り返ると最高点つけたくなります。
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15歳になり「先導者」として認可された"わたし"。死者の魂を来世でも恵まれた存在とするように導く「御役」のために生き、そして死んでいく少女の物語。
この作品がホラーかどうかはいまいちわからないけれど、死後の世界を綿密に作り上げる創造力と、幼い頃から訓練ばかりだった少女が任務を通して自我を芽生えさせていく成長譚を楽しめた。
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ホラー小説で短くてオススメ、みたいな感じでまとめサイト辺りで紹介されていたので買った、はずw
表紙の女の子が可愛い。
先導者とは何か。所謂、イタコさんみたいな人のことを指すらしい。
その先導者であるためには、ココロと言われるようなものがあってはならないらしく、主人公である女の子は、あまり自分の意思を表に出さない。
そんな、日々一心に先導者であるために生きていく彼女に、自我と呼ばれるようなものが芽生えていって、そうして……というお話。
短く、さらさらと読めた。
人と人の気持ちのすれ違いだとか、思い込みだとか、自分も生きていきたいだとか、ああ、人ってそうだなあ、色々考えて生きていくのだなあ、と。
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ホラー大賞受賞作ってことで。暑苦しい季節になってきたってのもあるし。死後の水先案内人という、既視感たっぷりのテーマではあるけど、設定が破綻していなくて、安心して読み進められる。
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始まりから終わりまで、
名前ではなく、わたしと語られる少女。
わたしは年若く、15歳から先導者として
特定の死者の為の案内人としての任につく。
虚弱な身体に特別な能力。
その為だけに生かされる生命。
心身は任を行う毎に消耗する。
わたしの周りには、指導者と管理者、
その身体を保つ為の機械の様に働く世話人がいる。
珍種と扱われるわたし、
わたしが生きる囲われたこの世界は何か。
設定はホラー。
確かにホラー小説とも言えるだろうが、
個人的にはファンタジーのような
不思議な状況設定の神秘感ある物語でした。