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アスペルガー症候群の難題(光文社新書)

アスペルガー症候群の難題 みんなのレビュー

新書

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みんなのレビュー6件

みんなの評価3.5

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (1件)
  • 星 1 (0件)
6 件中 1 件~ 6 件を表示

2015/05/16 23:32

投稿元:ブクログ

アスペルガーが抱える問題、特に犯罪との親和性についてあくまでもエビデンスにこだわりまとめられた良書だと思う。やや専門的なので入門書向きではないが、「障害ではなくて個性ですよ」とヌルい理論をふりかざすアスペ本より格段に信用できる。本当のことが書いてある本は読んでいてつらいものです。

2014/11/17 12:10

投稿元:ブクログ

このような社会学者による文献レビューは意味があると思うが、客観性を担保する必要があるのはいうまでもない。
もともとはシノドスの記事だったようなので、文庫本の分量までカサを増す必要もあったのだろうけど、特定の事件が章をまたいで繰り返し出てきたりすると、どうしても刷り込み効果があると思う。ということで、読後感はややクドくて、やっぱり主観的な印象が与えられたような気がしてしまう。

世の中に問題提起として認知を促そうとする意図はわかるのだが、その解決策がほとんど世の中で整備されていない問題を、ポンと俎上に載せることは慎重であるべきだという気もする。

2014/10/20 23:07

投稿元:ブクログ

短絡的に結論付けないでくださいね。。。

光文社のPR
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334038236

2016/03/04 12:43

投稿元:ブクログ

アスペルガー症候群と犯罪の関連性というかなりデリケートな問題を丁寧に説き、アスペルガー症候群者が加害者になること、加害者になってしまったアスペルガー症候群者が再犯をすることを防ぐ手立ての必要性を訴える。
エビデンスに基づく対応の重要性も再確認。

2015/05/18 23:36

投稿元:ブクログ

2015.5.9読了。
タイトルにある通り、難しい問題に挑んだ著者の勇気にまず、拍手を送りたい。
障害と犯罪。関連付けようとすれば、「この病気の人は犯罪をおかしやすい」という誤った認識を生みかねないし、かといって関連を覆い隠してしまえば、事前の適切な介入で防げたかもしれない事件が起きてしまうこともある…著者の指摘はもっともだと思う。
ただ、やはり正しい理解を社会で共有していくのは、至難の技だろうなあ、というのが正直な感想である。日本の傾向として、障害や病気は「普通の人」の視界に入らないところに隠してしまう…という慣習のようなものがある気がするから。
著者が提案している、適切な介入のプログラムが広く認識されていくことを祈りたい。そんな希望も見せてくれつつ、自分の心の中にもある、根深い偏見にも気づかせてくれた一冊だった。

2016/02/23 20:54

投稿元:ブクログ

 本のタイトルは著者の希望だけでなく、出版社の販売戦略もかかわるのだろうが、これは上手いタイトルだな、と。新書というものは『なぜアスペルガー症候群の少年犯罪が多いのか』などというタイトルになりがちだが、あまりに物議を醸しそうなタイトルでも困るわけだし。そこでこれは『アスペルガー症候群の難問』だなあといわれれば、そうだなあと思うわけだ。
 精神障害者に犯罪が多いのどうかと論ずるのはちょっとタブーみたいな風潮がある。当面、統合失調症については健康な人間よりも犯罪率が高いことはないといわれておりそれは確かそうなのだが、アスペルガー症候群ではどうなのか。
 本書の結論はアスペルガー症候群の犯罪傾向は一定の割合で存在する、ということである。他人との共感性が乏しく、他人がどう感じているのか理解しにくいといった特性が周囲との軋轢の中で犯罪行為へと結びつくというのはありそうなことだし、実際、種々の研究においてもそのような所見が得られているという。

 ただすぐに留保しなければならないことがいくつかある。犯罪を犯す要因として精神障害はごく小さな要因のひとつに過ぎず、それよりは家庭の貧困、親の虐待、社会の状況などよく知られた要因の影響のほうが大きいことである。またアスペルガー症候群が犯罪と関わるといっても、アスペルガー症候群の病理が必ずしも直接的に犯罪に結びつくというわけではなく、様々な要因が絡まっている可能性が高い。そしてアスペルガー症候群が犯罪と関連するということを明らかにすることは彼らを差別するためではなく、必要な介入をして犯罪を未然に防ぐという点で重要だということである。

 冒頭で著者は犯人がアスペルガー症候群と思われる犯罪をずらっと列挙するが、後半でその3つを取り上げる。ひとつは酒鬼薔薇聖斗、神戸の連続児童殺傷事件である。この14歳の犯人がアスペルガー症候群だったかどうかは公式見解がないが、著者はその特徴を濃厚に有しているとみる。そしてこの事例はアスペルガー症候群においてはその病理が直接犯罪に結びつく一群がいるのではないかと思われる一例として呈示されているようだ。
 ふたつめが1999年の全日空61便ハイジャック事件である。犯人は空港の警備の不備を空港会社に指摘したあと、実際にその不備を突いてハイジャックを実行し、機長を殺害した上で、自分自身が操縦を試み、あわや住宅街に飛行機を墜落させるところだったというものである。この犯人は対人関係がうまくいかないことに悩みつつ、なんとかそれを解消しようと努力と挫折と繰り返したすえに犯行に及んだもので、この症候群に適切な介入がなされれば犯罪を防げたかも知れないという事例である。
 最後が公判における「死刑でいいです」という台詞で有名な大阪姉妹殺人事件である。この犯人は16歳時に母親を殺害し、少年院出所後に再犯した。アスペルガー症候群とされた精神鑑定書は公判では採用されなかったが、著者はアスペルガーの特性が犯行に結びつき、その特性が矯正に結びつかない理由となったとみる。つまり刑罰を重くしても再犯を防ぐ効果はない(もちろん死刑にしてしまえば別だが)ということである。ではアス��ルガー症候群の犯罪において再犯を防ぐような矯正は可能かということについては、効果は十分立証されてはいないが、方法がないわけではないだろうという辺りが著者の結論である。

 何よりも著者の主張は、現在、容疑者がアスペルガー症候群だった場合にそれを報道しないというマスコミの自主規制があるらしいが、そのような情報の隠蔽からは対処が生まれないということである。もちろん、犯罪とは関わりのないアスペルガー症候群の当事者や家族の心情もある。他方で犯罪が起これば被害者が生ずることも厳然たる事実である。社会としてはバランスをとるしかないが、それは隠蔽一辺倒ではないはずだ。
 しかし評者がもっとも「アスペルガー症候群の難問」と思ったのは裁判員制度の問題である。イギリスのウィリアム王子夫妻は気さくな性格で人気が高いそうだ。それは結構なことだが、本書読了後にそんなコメントを聞くとその陰画が思い浮かぶのである。つまりアスペルガー症候群の犯罪に至る思考過程は共感しがたく、極悪人にみえてしまう。一般人の素朴な感覚を司法に導入しようという裁判員制度は、アスペルガー症候群の特性を理解した判断よりは、彼らは理解不能で恐ろしいという素朴な感覚を司法に導入し、結果として量刑が重くなる傾向をもたらす可能性が高い。ところが上述のように彼らに重罰を科しても再犯の抑止に結びつかない。難問である。

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