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「よむ」ことの近代 和歌・短歌の政治学

「よむ」ことの近代 和歌・短歌の政治学 みんなのレビュー

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2015/03/22 18:50

投稿元:ブクログ

(4月上旬、「図書新聞」にもっと詳細な書評を寄せます)

大君のみをしへ草を栞にてさきたちし子を何か歎かむ
 高崎正風

「御製」という語が天皇の和歌をさすことを、現代の若者は知っているだろうか。

 とくに、明治天皇の和歌=御製が、日露戦争後の教科書などで広く知れ渡り、小中学生がそれを暗記・暗誦することは、昭和の敗戦までは一般的なことだった。

 とはいえ、そうなるには強力な〈裏方〉が存在したことを、松澤俊二氏が近刊で詳述している。類書のない読みごたえだ。

 その裏方とは、明治中期に宮内省御歌所長となった、高崎正風。元は薩摩藩士であり、歌人としては、歌を「『まこと』の自然な現れ」とする桂園派の流れをくむ「旧派」歌人であった。

 実は当時、題詠で形式的な歌を詠む「旧派」は、正岡子規ら、自己の感受性で自由に歌を作る「新派」=近代短歌の担い手から、痛烈に批判されていた。共同性を重んじる「旧派」では、近代という新時代の感性を歌うには限界があったのである。

 そこで、高崎は苦慮の末、明治天皇を「歌聖」として頂点に位置付け、「旧派」の題詠主義の延命措置を図った。資料/史料を丁寧に読み解くと、そのような構図が浮かび上がってくるという。

 そんな中、高崎の長男が、日露戦争で戦死してしまった。30代半ばの、頼りにしていた嫡男である。その折の掲出歌は、天皇の教えを「栞」=しるべとして、戦死者として先立ってしまった長男だが、何を嘆くことがあろうか、という歌意。

「御製」の誕生をめぐる深く複雑なドラマ、いまだ検証の余地がありそうだ。

(2015年3月22日掲載)

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