紙の本
人間にはそれぞれの物語がある(byねこまたのおばば)
2015/01/08 20:27
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨年末の香月氏の訃報には驚きました。もう新作は読めないのかと思うと残念です。ご冥福をお祈りします。
本書は、家庭では継母と馴染めず、学校ではいじめられっ子で、どこにも居場所がない女の子(舞子)が、イラズの森のねこまたのおばばと物の怪たちとの交流を通して、逞しく成長していくという香月氏ならではの物語です。正月帰りの新幹線の中で一気に読みました。
継母に反発していた舞子が、「大人も弱虫なのだ」と悟ることで、一回りも二回りも人間として大きくなります。
私も、親は「強い存在」と思い込んでいました。実はそうではなく、親も悩みながら、精一杯生きていたのだと気づかされたのは、母が急死した時でした。随分寂しい死でした。何も恩返しできませんでした。もっと早く、母の寂しさや弱さを理解できれば良かったと、今でも後悔の念で一杯です。ねこまたのおばばの言葉が身に染みました。
『人間にはそれぞれの物語がある。みんな、それぞれの物語が大事ら。自分の物語が大事なのは、みんな、いっしょなんよ(107ページ)』
香月氏の作品は説教じみていますが、真理をついています。考え方が豊かになりますので、若い方にこそ読んでもらいたいと思います。
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本物の気持ちって大切なんだな。
自分で気づいた本物の気持ちが、いずれ、陽の目を浴びたら
今度は隠し持っていた本物の優しい気持ちや強い気持ちなどが自然と表に出てくるのだろうな。
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子供なりの苦しみがリアルです。
だんだん大人より大人らしくなる主人公の成長がおもしろい。
そして、周りの大人が大人でも悩んでいる姿が「わかる!」って思いながら読めます。
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香月日輪さんの新刊かぁと思っていたら、
復刊だったのですね。
人と人の心のぶつかりあいと、
理解しあうことの大切さ難しさを
そっと教えてくれる物語でした。
かといって、説教っぽい表現は少なめだと
思うので、他の作品で「説教くさい」と思っている
方にもあまり抵抗なく読んでいただけるのでは
ないでしょうか。
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角川つばさ文庫で出ていたものと云うことで、それを知らなかったためか子供向きでびっくりしたけど、久々に児童向けの小説を読んでも、素直に楽しめた。
こういうピュアで素直な小説というのはいつの時期でも心動かされる。
というか、なんだか心が洗われる感じ(笑)
読後の後味が良い
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家族や同級生との関係をが上手く行かない舞子ちゃん。ねこまたのおばばと出合って居場所が出来た。自身の心も体も成長できた。拠り所が有れば強くなれるのね、人は。
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とても読みやすいです。
元は児童文庫で出ていたようなのでその名残かと思われます。
新しいお母さんがきて、赤ちゃんが産まれ、学校でもいじめられ。
家でも自宅でも居場所がなくなっていた女の子が、優しい妖怪おばあさんの手を借りて生きる力を取り戻し、自分を悩ませるものに立ち向かえるようになっていく姿が素敵でした。
とても優しいお話だと思います。
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子供大人も芯の部分はあまり変わらない。おっちょこちょいは大人になっても変わらないように。(多少変わりますが…)
子供と継母などの関係は難しいと思う。
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生みのお母さんが亡くなって、新しいお母さんを迎えた小学生の舞子は、色々うまくいかないことばかりですっかり落ち込んでいた
両親との壁
クラスメートからのいじめ
家にも学校にも居場所のなくなった舞子はそんなある日
「出る」と噂の古い神社へと行く羽目に
しかし、不気味に連なる赤い鳥居の先に開けたのは
穏やかな花畑がどこまでも続く
とても暖かな場所だったーー
****
不器用な親子、不器用な友人関係
そういうものに悩む小さな心に触れる
母と子の間に立つ今、そのどちらの気持ちもよくわかる気がして
どちらともつかない涙が滲んだ
子どもはこんな風にして、育つのがいいんだなぁと
おばばの住む花畑を想像して思う
それにしても日輪さんの書く話は、どうしてこんなにも食べ物が美味しそうなんだろう!
普通に白米とみそ汁と漬物が出てくるだけなのに!
きっと食べ方の描写がいいんだろうなぁ
最後に、香月さんのご冥福をお祈りします。
本当に残念で…
素敵な作品をありがとうございました。
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さくさく読み進めるお話でした。お母さんを亡くした小学低学年のおんなのこが、おばけのおばばやその仲間たちに助けられ支えられて強くあかるく立ち直る話かな。
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心の余裕がない時ってどうしても、あっちは大丈夫だよねと自分の物差しで物事を見ちゃいがちだけど、それって大丈夫と判断された方としては放置以外の何ものでもないって分かってはいるけど両立って難しいよね。
分かりやすい言葉で、簡単に読破できてしまうページ数だけど色々考えてしまう。中でも愛情をもって接するのと、甘やかすのは違う。
この一文。実践するのは難しいしどこまでが甘やかしなのかの線引きって意外と難しい。
児童書のようですが大人が一番読むべき。
貴方の大切な人を忙しいということを理由にしてないがしろにしていませんか? 本当にその人は「大丈夫」ですか? 貴方の勝手な基準による「大丈夫」ではありませんか?
本作では継母と子という関係でしたが、これは夫婦でも恋人でも起こりうるすれ違いです。
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姪っ子ちゃんと2人で大絶賛の面白さ♡
小学生向けの本やったのかなぁ?
ほとんどの漢字にルビがふってあったし、たった1時間で読めちゃうw
家族との間に確執のある小学5年生の女の子が、ねこまたおばばが住まうアヤカシの世界の中で、どんどん成長していくお話し☆
おばばの言葉に心がポカポカしました!
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死んだらアカン。。。。
謹んでご冥福をお祈りします。
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YAの分類に入るのかな。とても読みやすいお話で、主人公と同じ小5の娘にも読んで欲しいなぁ〜。
内容は、最後が想像出来る内容だけど、それなりに面白い。もう少し深く掘り下げられても良いかな、という感じもします。
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読み終わりました!
最初はどうなることかと思ったけど、
イラズの森に導かれておばば達に出会う………
出会うたびに元気になって
外の世界でも成長していく舞ちゃん
いじめに立ち向かうシーン良かった!
そして最後良かった。:゚(。ノω\。)゚・。
ラストも良かった…こういう結末嬉しい////
……続編もう読めないんだなと思うと寂しいです。。
それにしても、天空魚が現れたときは
『大江戸妖怪かわら版』雀たちの世界にも出てたなと
関連しているようで、ちょっと嬉しくなりましたね。。
どこかで繋がっていると…
あと、話す言葉も似ている!「ちげえねえ!」とか笑
○○ぜよって言う妖かしさんがいたのですが
喋り方が龍馬さんっぽかった////
こちらの世界の料理も
美味しそうだった(〃゚σ¬゚)ジュルリン..
おばばって絵にするとどんなだろう。。
きっと可愛いおばあちゃんだろうな
一番最初の出会い。。
酒ビンをくわえて塀の上を歩くシーン………が
まるでニャンコ先生みたいだなとつい思ってしまった(笑)
猫じゃないけど!
………もうこれで香月さんの新作が
読めないと思うと残念です。。