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白の迷路(集英社文庫)

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みんなのレビュー10件

みんなの評価3.6

評価内訳

9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本

シリーズの大きな転換点

2016/10/08 08:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

『極夜-カーモス-』・『凍氷』に続くカリ・ヴァーラシリーズ三作目。
買ってはいたけどまだ読む気にはなれなかったのですが(なにしろ作者急逝のため、五作目が刊行されないことがわかっていたから)、仕事場の人に『極夜-カーモス-』を貸したら面白がって引き続き『凍氷』も借りていったので、戻ってくるまでにこっちも読んどかないと!、とちょっと焦る事態に。

二作目までは<フィンランド発・北欧ミステリ>に分類できたかと思いますが・・・本作から雰囲気も内容も大きく変貌。 なにしろ長い間苦しめられていた偏頭痛の原因を取り除く手術をしたら、一時的なものなのか副作用(?)でカリの感情が喪失。
主人公であり語り手の性格がガラッと変わってしまった!
おまけにフィンランド国家捜査局・特殊部隊を指揮する警部という肩書を手に入れ、前作で登場したやばい部下とともに超法規的に複数の麻薬組織から麻薬とカネをひそかに強奪し、お互いを疑心暗鬼にさせ最終的に壊滅に持ち込もうとするのだから・・・はっきり言って無茶苦茶です(しかもそれが国家警察の上層部の指示だからね)。
タイトルの“白”は雪であり麻薬でもある。

それだけでもやばいのに、ある日移民擁護派の女性政治家が殺害され、その頭部が移民組織に届く事件が(フィンランドもヨーロッパ各国の例にもれず移民問題が社会現象化しており、移民のせいでフィンランドの伝統が失われると排斥論が強まっているようで、作者はそれに対する憤りをこの作品に込めたようだ。 だからミステリとしては結構破綻している)。
この事件を境に報復殺人が各地で勃発。 第一作で黒人女性殺人事件を満身創痍で解決した実績が世間に知られているカリは、秘密部隊を率いてやばい仕事をしながらも、この事件も解決せよと命令される・・・という話。

コイツ絶対ウラがあるだろ、という明らかに一癖ある人物が登場したり、過去の大富豪の子供誘拐事件が浮上したりと、ミステリというより行き当たりばったり感が強く(でもそれは感情の動かない語り手のせいでいろんなことが読者に伝わってこないせいもあるのかもしれない)、暴力描写も更に容赦がなくなり(でもこれは感情がないせいで読んでいて苦痛に感じない、という利点もあり)、ノワール展開まっしぐらです。

でも基本的にノワール小説は主人公が一匹狼であることが多いのですが、この作品の特徴はチームであること。 しかもカリの妻ケイトや生まれたばかりの娘アヌはまぁ仕方がないとしても、天才ハッカーだが変態ミロの従姉妹や前作でカリに心酔してチーム入りしたスイートネスとその親戚の子まで加わっているという大所帯。 女性や子供がいるなんて、明らかにリスク要因だろ・・・なのですが、危機感に乏しいのか感情が動かないせいなのか、カリはそこに潜在する危険性に気づいているのかいないのか、毎日コッシュ(フィンランド産ウォッカ)やビールを飲んで酔っ払う。 いや、寒いところだから酔いはすぐに醒めるんだろうけどさ・・・なんとなく、「ちゃんと働いて!」という気持ちになってしまう。
そんなわけでラストはまたもひどいことになり、次作『血の極点』に続きます。

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2015/03/22 19:38

投稿元:ブクログ

警察小説としては完全に崩壊していて、しれっとノワールへと変貌を遂げていた。ストーリーはやや退屈。術後の後遺症で感情をなくしたカリの“リハビリ日記”、これが終盤までだらだら続く。事件は社会性を反映したテーマで、読み応えがあると期待したが、私生活と任務がごちゃ混ぜになっているような印象が強く、捜査部分が頭に入ってこなかった。

フィンランドってほんとにこんな酷いのかしら。差別と腐敗。ずぶずぶの泥沼。社会の闇と心の闇。いろんな闇が次々浮かんできて後味は良くなかった。作者急逝は残念だけど、このシリーズはもうお腹いっぱいです。

2016/05/12 22:35

投稿元:ブクログ

ジェイムズ・トンプソンの地鳴りのような怒りに打ち震える2012年発表のカリ・ヴァーラシリーズ第三作。ノワールという小説の枠を突き破り、フィンランド黒書ともいうべき苛烈な批判の書として、更なる深化を遂げている。

「物語の先に」と題されたトンプソンのあとがきを読めば、昏い時代の到来を予測させる不穏な事件の連なりを、見事に解読/咀嚼して作品中に取り込んでいることが解る。移民問題とは名ばかりのレイシズムが吹き荒れる国家の無様な社会情勢を、異邦人として冷徹に見据えるトンプソンの優れた知性が際立つ。シリーズものしては異例の転換を図った訳は、はっきりと物語の中に示されており、単なる娯楽小説の創作では成しえない力強いメッセージ性を内包させている。

人身売買や麻薬の撲滅という美辞麗句を並べる裏で、マフィアなどから強奪した金を己の懐へ捩込む似非権力者。その下でまやかしの大義に疑問を抱きながらも表面的には付き従い、警察機構の特殊部隊を率いるヴァーラ。脳腫瘍手術の後遺症で妻や子どもへの愛情さえ失い、感情無き執行者ともいうべき悪徳警官と化したヴァーラは、一方で陰惨な人種差別に絡む殺人事件の真相を追う。だが、その先の破滅が待っていることを悟るヴァーラは、正義の完遂よりも、まず保身としての隠密工作を優先する。前二作と同様、一切を破壊して終焉するクライマックスは、暗黒小説の極北であろう。

時に理想国家として憧憬の対象となるフィンランドが抱える闇を、トンプソンは容赦無く照射する。腐敗した一握りの権力者、圧倒的多数を占める無為なる大衆。困窮する生活の要因を移民政策に求めた果てに、自ずと姿を現す人種差別主義。それを平然と煽り台頭する極右政党。退廃は人心を歪め、犯罪は横行する。行く先にあるのは、殺し合いが当たり前の世界。つまりは、過去に世界中で惨禍をもたらした過ちであり、それを繰り返そうとするフィンランドをトンプソンは憂うのではなく、激烈なる警告を発しているのである。

すでに北欧のミステリという範疇では語れないヴァーラシリーズ。残されたのは、第四作「血の極点」のみ。返す返すトンプソンの早すぎる死が悔しい。

2015/08/25 21:51

投稿元:ブクログ

シリーズ三作目。
あの頭痛は腫瘍のためで手術が必要~とのこと、その後の展開はというと、ユリの命令とは言え窃盗団やら黒いお金をつかむやらでおおよそらしくないカリの日常。お母さんとなったケイトの存在もあり、手術後の経過で感情を無くしたと認識を新たにするカリはロボットのよう。
敵か味方か?というキャラの出現、民族間でのにらみ合いと差別など冷たさに加えて緊張がますます深まってゆく…
ジェイムズトンプソン 既に亡く続きの気になるところではあります。果たして発刊されることになるのか~

2015/01/17 17:45

投稿元:ブクログ

警察小説、犯罪小説、ホームドラマ、社会派ミステリ。ジャンルに当てはめるとこんな感じ。

初期設定が変えられてしまって戸惑うばかり。

なにより読むべきはここで語られるフィンランド社会の人種差別か。パリのテロ事件後に読んでいると真実味が増す。

2015/01/30 15:37

投稿元:ブクログ

タイトルの白に反して、今回のカリはかなり「黒」

北上次郎氏の解説によると作者は急逝されたとのこと。
思わせぶりなラストだったので、次がとっても気になるのだが・・・。
未邦訳があるらしいから、あと一冊は読めるのだろうか。

2015/03/10 01:23

投稿元:ブクログ

前2作とのあまりの違いに戸惑いつつ読了。
評価は出るかもしれない4作目を読んでから。
本作単独だと、自分にはキツすぎる…。

2014/12/31 19:09

投稿元:ブクログ

フィンランドを舞台にした警察もの。
物語こそフィクションだが、北欧の方では移民問題が深刻なのがわかる作品。
あんまり楽しいものではないですけど

2015/09/25 01:31

投稿元:ブクログ

1,2作目は北欧ミステリらしく、少し暗いトーンの犯罪警察ミステリとして面白く読めた。奥さんがアメリカ人という設定にすることで、実はアメリカ人である作家の眼を通してフィンランドの異文化を取り上げる側面もあった。
ところが本作はどうだろうか。なんといきなりバイオレンスアクションに近い小説に変わっている。
主人公、ミロ、スィートネスのチームは悪党を狙うという最低のラインはあるものの犯罪集団に近いし、フランス人スパイのモローに至っては完全に殺し屋。
確かにヘイトクライムから発生した連続殺人事件を捜査するという警察小説的な体裁はあるものの、前作までとは全く趣が変わりアクション、ヴァイオレンス描写が過激になり、一方で静的な描写はなりを潜めている。
これはこれで面白く読めるが、あまりにも過激な犯罪描写は却ってマイナス印象となるし、行き当たりばったりに近いチームの暴走振りもマイナスイメージとなった。
グレッグ・ルッカのキーパーシリーズのように全くシリーズとして意表の展開になるものはあるが、大本のキャラ(やそのポリシー)が不動だからこそ可能な話。
ここまで変わってしまうと、次はどうなるのだろうか?

読み終わって後書きを見たらビックリ。なんと作者は亡くなっていて未訳はあと1~2作らしい。残念!
しかし不慮の事故らしいが、不慮って何なんだろう?
これだけ真正フィン人党や人種・難民問題に対する立場を鮮明に描いていると作者自体がターゲットになりそうだし。

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