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眺望絶佳(角川文庫)

眺望絶佳 みんなのレビュー

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みんなのレビュー9件

みんなの評価3.5

評価内訳

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紙の本

とらえどころのない短編集。

2015/09/23 16:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

出だしのスカイツリーによる東京タワーへの手紙はおもしろい発想だと思うし、書き方もよくて期待したのだけれど、そこから先の短編にいいものがほとんどなかった。ひとつひとつの短編の雰囲気がばらばら、だからといってそれが意表を突かれるというようなよさにつながることもない。それぞれの話も最後がまとまってなかったり、アピール性もなかったりで、どこを読めばいいのか戸惑いの気持ちが湧いた。作者らしいひねりも感じられなかった。
様々ある人々の生活を、スカイツリーや東京タワーが高みから見下ろし眺めています、という狙いがあるのだろうか。それにしても気に入る話がなかったのは残念。強いていえば「今日は何だか特別な日」のオチがよかった。

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2015/01/26 12:29

投稿元:ブクログ

スカイツリーからの手紙に始まって、東京タワーの返信で終わる短編集。

ジャケットが可愛い!
この表紙からも、東京タワーが視点で遠くにスカイツリーが見えている。

東京タワーがスカイツリーに教えたかった、下界のあれこれは、どれも一見きれいなようで入り込むほどドロドロとした人間のあれこれ。
読んでいて、ちょっと重たくなるようなテーマも含んでいる。

ダイエット応援サイトを運営する女性が、アドバイスを通り越して狂気に近付いてゆく「アフリカハゲコウの唄」。
双子姉妹が住んでいる薔薇屋敷が、実はゴミ屋敷であった「金粉」。ちなみにこの話には更に一段階奥のゾッ、、、が秘められている。

東京タワーがスカイツリーに見せたかったものの本質が、難しい。人間のグロテスクな部分が垣間見える面白い作品だけど、タイトル買い注意。

2015/08/02 11:38

投稿元:ブクログ

パスティーシュ系ではなく人間観察系。
若きスカイツリーと先達東京タワーとの往復書簡のあいだにはさまった8つの短編は、老若男女、どこかに孤独を抱えた物語。遠景にタワーが見えているという程度で、登場人物たちがとくにタワーを見上げたり登ったりすることはなく、むしろそのゆとりもないほどあぶなっかしいところを生きている。
そんな人たちをはるか上から(一見)しずかに見下ろして、何が起ころうと起こらなかろうと、ただ立っているタワーたちの存在感。そして、タワーにはタワーなりの孤独。
藤野可織の解説まで読むと、そのへんの関係性もなるほどと思えてくる。

2015/06/19 22:35

投稿元:ブクログ

中島京子さん”眺望絶佳"読了。スカイツリーと東京タワーの往復書簡に挟まれた、東京を舞台とした八つの物語。相変わらず素晴らしい‥やるべきことをやる‥大丈夫‥

2015/09/24 23:31

投稿元:ブクログ

東京タワーとスカイツリーの往復書簡。
私が東京にやって来たとき、
スカイツリーは建築中で
職場の新宿の高層ビルから
日々、伸びるさまを見ていたなあ。
わりと長く、東京にいるな、私。

2015/11/17 22:58

投稿元:ブクログ

東京の空の下に繰り広げられる、8編のストーリー。
一見何のへんてつもないように思える生活の裏側に、不思議やらトゲやら毒が埋まっている。どの話も、ひとすじ縄ではいかず、読んでいるうちにいつの間にか別の場所に連れていかれたような気分になる。
それをもったいぶらず、さらりと描いているところが魅力的。

2016/12/08 10:10

投稿元:ブクログ

東京の片隅でおきたエピソード8編をあつめたもの。冒頭スカイツリーの【往信】、巻末に東京タワーの【復信】が入っているけれど、スカイツリーは書き下ろし。
東京タワーは東京に建ち、東京を眺めているけれど、「私」にできるのは「立つ」ことだけ。でも、それがなにより大事だと「彼女」は言う。この擬人化されたツリーたちのそれぞれの感覚が面白い。やはりスカイツリーはまだ若いから、なんて思ってしまう。
物語は東京に起きた現実や、ファンタジー、ありそうなこと、なさそうなこと、ハッピーエンドもあるし、不安も。どれかひとつは、心に触れる話が見つかると思います。
どの話も短いのに、描写の巧みさに感心しながら、物語の世界がどんどん広がっていく気持ちがしました。
どの話もよかったけど、私は「よろず化けます」や、「亀のギデアと土偶のふとっちょくん」「おさななじみ」好きでした。

2015/02/25 18:26

投稿元:ブクログ

かわいらしさとノスタルジーの間に、そのどっちも含まないとことんまでの現実が挟まっている印象。
タイトルと物語の関連性は分かるような分からないような・・・。スカイツリーと東京タワーはそりゃ見晴らし良いだろうけれど、その間で右往左往する人間たちは見晴らしの良い世界を生きているのだろうか?
少なくともこの8つの物語に登場するのは近視眼的な人間ばかりに思える。それが物語にリアリティを生んでいるともいえるけれど。
自分を含め、だいたいの人は半径何メートルとかの範囲だけを見て生きているのではなかろうかしらん。それが悪いとも思わないし。
そうするとこの「眺望」って何なんだろうなぁ。
裏表紙の解説にある「世界はもう、自分の知っていた世界ではなくなりはじめているのかもしれない。」というのはなるほどこの物語をなんとなく言い表していて、その点で考えると「世界を先入観なく眺望しよう」という試みの結晶なのかな、と思った。
東京タワーが野球をしたいというのをついつい想像してしまって、そこがいちばんおもしろかった。

2015/02/06 00:00

投稿元:ブクログ

前後にスカイツリーと東京タワーの往復書簡が置かれ、その間に東京に暮らす人々を描いた8つの短編が置かれているという構成です。中の短編は雑誌に書かれたもので、それに前後の往復書簡を足して一冊の本に仕上げられたもののようです。
正直言って、ちょっと戸惑いながら読んでいました。作品もバラバラ感がありますし、いつもの中島さんの、なんとも言えないユーモア感が感じられなくって、どこかまとまりの無い短編集だなと思っていました。
しかし、最後の東京タワーからスカイツリーへの復信で物語全部がワッと立ち上がるような気がしました。やっぱりその辺りは上手ですね。

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