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2015/08/16 16:24

投稿元:ブクログ

「旅行記の系譜に新時代を告げる渾身の処女作」という帯のコピーに惹かれて買ったのだが・・・。

 著者はアマゾンの奥地でシャーマンによる儀式を受ける。そしてヤノマミの世界でいうホトカラ、つまり精霊の世界と一体化したと書く。実際は幻覚を及ぼす植物による幻覚を見たに過ぎないのだが、大地と一体化した自分自身を感じ、「本当の世界」はそのようなものだと解釈してしまう。したがって、この体験後には移動して、見て、コミュニケートする、そういう旅には満足することができず、「本当の世界」を見るために生命の危険を顧みずどんどんと「奥地」へ歩を進めいく。何回か「本当の世界」を感じるのだけど、それはたぶん生命を危険にさらしたということによってもたらされたのだと思う。ある種の逆説。
「本当の世界」にはたどり着くことができないとたぶん気づいて、旅の終わらせ方を考える。最後は出来事を無理矢理「解釈」して旅を終わらせる、そんな旅行記だった。

 現代の旅行記の系譜ということでは、小田実ー沢木耕太郎ー蔵元仁一 というバックパッカーの系譜とヒッピーを祖とするドラッグ&自然回帰の系譜を合わせたような、僕が読んだ中ではロバート・ハリス「エグザイルス」のような系譜に繋がるもので、決して「新時代を告げる」というほどのものでもなかった。ただ、体験している「幻覚」についてのは表現、文章にはグイグイと引き込まれていってしまった。

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