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指の骨

指の骨 みんなのレビュー

第46回新潮新人賞 受賞作品

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みんなのレビュー27件

みんなの評価3.9

評価内訳

27 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

静かな語り、静かな怒り

2016/10/22 23:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る

兵士の居場所、死に場所は前線だけではない。戦死のほか、戦病死という死に方もある。舞台は南方戦線、ポートモレスビー作戦。

本作は、戦闘の激烈さも、軍隊という組織の持つ暴力性・理不尽さも前面に押し出さず、戦争の正当性に対する評価のまなざしも持たない。あるのは、遠い異国に放置され、見捨てられた兵士たちの日常であり、彼らを包むような緩やかな死への道のり、命の消え方。彼らの感情の高まり、あるいは命の発露の描写もなく、消えゆく命を淡々と克明に留めている。

これが南方戦線のリアリティーであったのかは分からない。押し迫る死に対する抵抗のなさに違和感を覚えるし、主人公が感傷的過ぎるようにも思える。もっとほかの、死の捉え方もあっただろう。しかし、そういった点を留保ししつつ、本作が描いた死は、命の価値のあまりにも軽くする戦争の恐ろしさ・理不尽さを静かに語り、静かに怒りを掲げているような気がするのである。

30代半ばで、どうして書くことができたのか。参考文献を深く読み込み、人並み外れた想像力があればできるというのか。疑問は解けない。今後の著作に注目したい。

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2015/02/19 00:47

投稿元:ブクログ

なぜこれが書かれたのかという疑問だけが宙に浮いている。でもそれはわからなくてもいいこと。
とにかく、本書のリアリティーにまず舌を巻くしかない。とにかく、始めから終わりまで、読み手を飽きさせない。

2016/04/17 11:35

投稿元:ブクログ

太平洋戦争での日本兵は、実際の戦闘による死よりも圧倒的に戦病死のほうが多かったのです。兵站を軽視して戦線を拡げるだけ拡げた結果、飢えと熱帯地方特有の病に侵され多くの命が失われていきました。戦闘場面はわずかで、多くは野戦病院での日常の様子や現地人との淡い交流が、乾いた文体で描かれています。そして、死の影がひたひたと忍び寄ってくるのを、多くの兵士が自覚しながら死んでいった様子が描かれています。

2016/07/25 08:30

投稿元:ブクログ

目新しさやリアルさを感じるかと言われると疑問を覚える。
でも線や陰影の美しさ、いい意味での入りやすい人間像に、これは伝記ではなく戦争小説なんだと思った。

戦争に興味があり、既に何冊も読んできた人には物足りなさを感じると思う。
でも「永遠の0」が映画化され大きな反響を生んだように、若い世代が共感し戦争を知ろうと思う一歩になる。そういう小説にはきっととても価値があるんじゃないかと思う。

2016/05/14 13:46

投稿元:ブクログ

戦争がテーマの本は数あれど、これほどに戦闘や被害を語らずに戦争の悲惨さを表現した本を読んだことがない。目を背けたくなるような場面はなく、淡々と語られる死へ導かれる兵士たちの様子は少し観念的で、それでも戦争のない世界を実現したいと思わせる新しい切り口。若い作者の初の著書とのことで、今後も期待。

2015/09/27 20:04

投稿元:ブクログ

 ニューギニア戦線における日本軍の一兵士を描いた小説。
 敵軍との戦闘場面は少なく、野戦病院や行軍時にひとりまた一人と戦友が亡くなっていく。次々と増えていく死者を見ながら、亡くなった戦友の指の骨を大事に持ち、主人公もまた死者の行軍に加わっていく。
 戦争とは何か、という主人公の問いは、戦後70年目にして本書を書いた30代の作者の思いなのだろう。

2015/11/08 13:18

投稿元:ブクログ

2014年の新潮新人賞受賞作で、芥川賞候補作。
34歳の人が書いた戦争小説で良評判ということで借りて読んだ。
作中にある語り手の「戦争を知る」という言葉が残る。
戦争の渦中にいるということは戦争を知るということでもあるのか、と。
その冷静さというか俯瞰的感覚が、描写が痛々しくも静かに乾いた筆致にさせ、読み易い文章にしているのかもしれない。
野戦病院から出て行くところから、先が分かって辛かった。読後脱力。 読んで良かった。

2015/03/19 18:40

投稿元:ブクログ

戦争を描いた作品。受賞はならなかったものの、芥川賞候補作です。戦争というと空襲や原爆を思い浮かべることが多いかもしれませんが、これは南方戦線の話です。戦っている場面より、野戦病院とその周囲の話が多いくらいで、野戦病院の一種長閑とも言える描写は、このまま戦争が終わってくれたらいいのに、との願いを抱かせます。しかし再びやってくるのです。野戦病院は絶海の孤島とも言うべき非日常の楽園でした。戦争という理不尽な日常に叩きこまれ、死んでいった若者たちが、あの当時どれほど多かったのだろうと思うと、胸がつぶれるような気持ちです。とくに野戦病院からあとの戦争は、何と戦っているのか、戦いであるかどうかも分からない、まるで死ぬのを待っているかのような戦いです。ここを凌いで運よく帰国できたとしても、見聞きしたことは絶対に語らないだろうと感じました。その意味でも、この作品は読まれる価値があると思います。描写も素晴しく、情景が目に浮かぶようでした。

2015/03/29 14:57

投稿元:ブクログ

戦争を知らない世代が書いた戦記物、芥川賞候補作ということで、かなり話題に上った作品。
ボウルやイレギュラーという言葉に違和感を覚えたのが、少々残念。
しかし、ボルネオの密林に放り込まれたような描写力は素晴らしかった。また、タイトルになっている指の骨のエピソードもよかった。
今後は等身大の作品を読んでみたい。また、一人楽しみな作家が出てきた。

2015/04/12 20:04

投稿元:ブクログ

戦地でのある兵士の姿。
次々斃れてゆく仲間。ある者は敵兵の銃弾で、またある者は病によって。
野戦病舎での暮らし、地元民との交流、ささやかな愉しみ。描かれるのは、兵士というより、ごく普通の青年の日々。「普通」でないのは、そこが戦地であるということ。
数千、数万の兵士達にも、それぞれに出自があって想いがある。当たり前だけど、こうして描かれるとそれを一段と強く感じる。

2015/07/05 21:43

投稿元:ブクログ

芥川賞候補作品だったんですね(納得) あまりにリアルな内容だったので…感想らしい感想はやめときます(^^;;

2015/07/01 13:11

投稿元:ブクログ

現代の作家が描いた戦記物って言う処が新しいのかな。
戦闘シーンは冒頭のみで、殆ど野戦病院を舞台とする一見のどかな場面が多い。
情報が不足している時代だから前線が前進しているのか後退しているのか、日本軍は勝っているのか負けているのかも判らないままに医薬品不足から傷病兵はバタバタ死んでいく。
タイトル名は死んだ戦友の遺骨の一部を主人公が故国へ持ち帰ろうとするところから取ったのだと思うが、それも果たせずに行軍の最中にあっけなく死んでしまう。
苦い余韻が残る小説でした。

2015/05/03 00:56

投稿元:ブクログ

同世代の人が書いた南方での陸軍の悲惨な末路を書いた本。評判いいと聞いて読んだけどグロテスクな描写が続くだけで時系列も人間関係もよーわからんかった。
実際、そんなもんやったんかもしれんけど。。

2015/03/17 12:37

投稿元:ブクログ

芥川賞候補作(受賞したのは九年前の祈り)

戦争を知らない世代が描く戦争もの。
最前線で戦うというより怪我でそこを外された兵隊達がクローズアップされている。

『九年前の祈り』よりは好みだが何か鬼気迫るような感じがしなかったのが、残念。

2015/08/31 16:00

投稿元:ブクログ

太平洋戦争で野戦病院に収容された兵士。激しい戦闘シーンはない。戦ってない、でもこれも戦争。戦争のごく一部。兵士の虚しさ、疲れ、諦めなど反映しているからか激情がなく淡々としている。

短い話だが、描写は迫力や心揺さぶられるほどの感情を持つことはないけど、詳しくて新人賞をとり芥川賞候補にもなったのはなるほどと。戦争以外を書いた時どうなるかな?

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