サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

送料無料(~2/28)

【HB】お店とネット利用で最大200ポイントプレゼントキャンペーン(~3/31)

hontoレビュー

求道者 愛と憎しみのインド(サンガ新書)

求道者 愛と憎しみのインド みんなのレビュー

新書

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー1件

みんなの評価5.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
1 件中 1 件~ 1 件を表示

2015/01/20 17:10

投稿元:ブクログ

著者はインド国籍を取得した仏教指導者。
カースト差別に苦しむ人々を仏教への改宗によって救おうとする、戦う人権運動家です。
仏教を語る本にしては強烈な副題。
内容もけっこうダイレクトで、愚痴めいた記述も多く見られます。
御年80歳という年齢からかと思いましたが、やはりインドという過酷な風土で、現地の人々と長年やりとりしていると、タフになるのだろうと思います。

教義や理想論ではない、インドでの仏教布教奮闘の様子が生々しく語られ、氏が苦労に苦労を重ねてインド仏教復興に身を削っている様子が伝わってきます。
あの強烈な風土では、人はむき出しの人間性で勝負していくしかないのでしょうか。

国内では今なおカースト制度が強く残るインドですが、対海外でも、近隣の中国やネパールとは小競り合いが続いているため、人々は他国のアジア人を軽蔑しているそうです。
ただ日本人に対しては他のアジア人とは違う感情を持っているそう。

氏の教えを受けて、仏教への改宗を希望する人たちは、時に上位カーストから村八分の圧力を受け、隣村まで行っても食べる米すら買えなくなったりするそうです。
今なおインド社会に根強く立ちはだかる身分差別の壁と日々戦っている彼の苦労がしのばれます。

インドでは、一つの地区にいくつも掘っ建て小屋のような寺があるとのこと。
なぜ一つのまとまった寺ではないのかというと、カースト別に寺を建てなければならないからだそうです。
仏教間の間でもカーストは消えずに存在し、その数は100ほどもあるのだそうです。
生まれてから死ぬまで、カーストに縛られ続けるインド。
日本では想像を絶する環境です。

そんな過酷な場所で活動を続ける氏も、かなり強い個性を持っており、8日間断食をして死にかけた話が載っていました。
普通は4日目でスープを飲まないとやっていけないところを、一切飲まず食わずでやり通したため、最後には身体から死臭がしたそうです。

インドと日本の仏教での大きな違いは、人が死んだ後、日本では埋葬し供養しますが、インドには墓そのものがない点だそうです。
大地に帰るというインドの死生観ですが、祖先崇拝という思想がないため、先祖からの血のつながりを感じる意識がないとのこと。

氏は、インドでは心からの友達ができないといいます。
仲がいいのはうわべだけで、心の底では人を信頼せず、お互いだまし合うのがインド。だますよりもだまされる方が悪いとされるお国柄。
それは先祖の霊を敬わないせいではないかと、氏は考えています。

聞けば聞くほど、なぜそんな苛烈な風土と思想の中から、慈悲を説く仏教が生まれたのかが不思議ですが、人を思いやる余裕がなく、自分が生きるだけで精いっぱいのハードな土地だからこそ、そこからの救いの道が逆説的に見出されたのでしょう。

ふだん読むような仏教本とは違う、ヒリヒリとした読了感を味わう内容でした。

1 件中 1 件~ 1 件を表示