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ほっこり若後家さん オリジナル長編恥じらいエロス(双葉文庫)

ほっこり若後家さん オリジナル長編恥じらいエロス みんなのレビュー

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紙の本

やっぱり報われない幼馴染みの切なさ

2015/02/15 23:02

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投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

昨年(2014年)、「週刊実話」に連載された『欲望の写真館』を大幅に加筆・修正して文庫化された作品とのこと。タイトル通りに33歳の若後家さん(未亡人)と結ばれて「ほっこり」する作品ではあるが、20歳の主人公とは幼馴染みな21歳のサブヒロインが最後まで健気に頑張りながらも、やっぱり報われない幼馴染みキャラになってしまう切なさの方が場合によってはクローズアップされる作品とも言える。本作の事実上のヒロインは幼馴染みである。

『初めては、おじさまがいい』(廣済堂文庫)にも通ずる下町商店街の人情味が今回も味のある舞台となっており、写真の専門学校に通いながら若くして写真館を継ぐことにもなった主人公の風情も良い。昼は学業に勤しみ、日暮れとともにひっそり開店して来客を待つところなどは映画やドラマのワンシーンのよう。カメラや撮影に関する知識なども程良く盛り込まれていて、とにかく良い雰囲気。

そんな中で序盤と終盤には写真館を訪れる女性客との束の間の情交などもあったりする。昔ながらの写真館を続けていく不安を慰めてもらいつつ叱咤激励でもあったかの序盤と、仕事と恋の覚悟を決めるための契機にもなったような終盤。行きずりのような何でもない官能場面に時の流れも加味して主人公の変化を感じさせるのはさすがの描写だった。

それらを中盤で埋めるのは幼馴染みの【亜弥】である。主人公と同様に理髪店を継いでいる亜弥とは何でも言い合える仲なのだが、それ故に主人公は鈍感にも亜弥の心は読めていない流れ。そのもどかしさを示す亜弥の態度は可愛くもあり、仕事を全うしようとする強さもあってかサブヒロインには惜しいほどの魅力を放っている。逆に主人公の心などはお見通しなために自分の想いが伝わらないことも察しており、それでも、挑発してでも主人公を振り向かせようと最後の最後まで健気に努めたところにはモーレツな切なさを感じてしまった。理髪店を早々に施錠し、カーテンを閉め、座ったままの主人公に後ろから跨る大胆さも見せる亜弥がメインのスピンオフをいずれは……と望んでしまうところである。

いわゆる出戻りの憂いを湛えた若後家の【真奈美】は、写真を通じて主人公とは幼少期から縁があり、淑やかな雰囲気を醸す憧れの人。母性的な慈愛含みの好意は主人公の心を惑わすのだが、その憧れと、ようやく知り得た亜弥の気持ちとが交錯してウジウジするばかりの主人公が想いを固める最後の後押しとなったのは意外な他力本願だった。このファンタジーな演出には面白みがあったものの、自分で決断しなよとも言いたくなるのは逆に若気のリアリティと言うべきところか。質素な部屋で双方の想いが溢れてぶつかり合う情交シーンは、亜弥の想いも受け止めた2人の新たな旅立ちでもある。

そうした1人の男として、仕事の面でも覚悟を決めた主人公と真奈美の行く末がしっかり描かれた結末ではあったが、幼馴染みの全開パワーには押され気味で割りを喰った感は拭えず、これだけが少し残念である。

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