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民のいない神

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みんなのレビュー3件

みんなの評価3.5

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

2015/05/27 16:26

投稿元:ブクログ

オカルトに対する忌避の感情は、どこから生まれるのか。本書を読んで唯一といってもいい脳の反応は、その問いに対する答えを求めようとする時だけであるように思う。オカルトという言葉を実は宗教に置き換えても同じことであるとも思うのだが、そこに歴然とした差を認識する人もまた多いことも理解している。その説明出来るような出来ないような差について本書は描いているとも言えるし、何も語っていないとも言える。要するに、ここには解りやすいプロットやテーマのようなものはなく、深く感動するような物語があるわけでもないのだが、妙に気持ちがざらつく感じが残るのである。

オカルト的なものの手強さは、思考停止状態の人間に思考を強要する時の手強さということ。あるいは、存在の証明が出来ないことが、非存在の証明ではないとする、二律背反から抜け落ちた論理の手強さと言ってもよい。この考えることを止めさせ、やたら、感じなさいとか、信じなさいとか、言い寄って来るの者の放つもの、それが忌避を呼ぶものの本質だと自分は思う。その対象が神と呼ばれるものてあろうと高い文明を持つとされる宇宙人であろうと違いはない。

神は自らを助くる者を助く。その言葉の中の神の役割を、触媒のようなものだと考えるか、救済者として捉えるか。そのことばかりが頭の中をぐるぐると巡って止まない。

2015/04/12 17:48

投稿元:ブクログ

新聞の書評で興味を持って読んでみた。最初は短編集かと思うほど章(?)ごとに話がバラバラでよく理解できなかったが、我慢して読み進むうちに、同じ場所をめぐる色々な時代の話で、それぞれも関連していることが見えてくる。
それはそれで面白い気もするが、正直言って難しい小説だった。純文学のようでもあり、風俗小説のようでもあり、戦争、テロ、人種差別、人権、スキャンダルジャーナリズムなど、世の中の問題や世相をこれでもかと盛り込んでいる。アメリカ文学っぽいなあという気はするが(著者はインド系英国人らしいが)、十分消化できなかった。

2016/04/02 10:35

投稿元:ブクログ

パワフルでイマジネーションに富んで、突拍子もないようでリアル。非常に力のある小説として印象に残る。舞台となっている砂漠の乾燥した砂に心のひだをざらざらと擦られる感覚。
200年以上の時間を自在に渡り歩くなか、拠り所として語られる「伝説」は古くは民族の神話であり現在のオカルトであり神でもある…更にはビッグデータとAIによる操作によって方向付けられる経済に人が従う未来像も見える。
異様なUFOカルトがどうも受け入れづらかったが、もっともボリュームの多い現代のパートの異文化間の結婚、自閉症の子供を抱えた夫婦の苦しみ、母親の負担、犯罪被害者へのマスコミや世間の攻撃、リーマンショックなど現代的なテーマが丁寧に描かれており、ジャズとリサをたよりに読み進められた。

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