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坂口安吾の未来 危機の時代と文学

坂口安吾の未来 危機の時代と文学 みんなのレビュー

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2015/04/22 13:05

投稿元:ブクログ

 「主体化」をテーマに坂口安吾の文業を読み解く。安吾の小説テクストにかんする分析もふくむが、筆者の関心はむしろ、安吾テクストを貫く〈思想〉に傾斜している。
 その点ではごくオーソドックスな作家論で、作家論だから悪いというのではないのだが、一貫性あるモノグラフとしてもこの本を成立させようというスタンスが、かえって、安吾をめぐる筆者の思考を掣肘している側面があるように見えるのは、私の僻目だろうか。完成度はたしかに高い1冊だが、文学研究での課程博士論文が直面するジレンマから決して自由ではないように思う。
 著者の2冊目に期待したい。

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