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紙の本

仮面の下に存在するものは?

2002/11/30 01:50

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投稿者:杉倉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『青の軌跡』シリーズ七冊目の本作はアクションシーンをメインに話が進む。作者後書きによると「ジェットコースターアクションストーリー」をめざしたそうだが頷ける。船の中を舞台にしてきた前作までとは違い、今回の舞台は途中立ち寄る事になった宇宙基地。そこで繰り広げられる銃撃戦と人間模様。カイと三四郎、二人の活躍は必見である。確かに前作よりは心理描写も抑え目かもしれない。しかし決して登場人物の心理も蔑ろにされていないのが久能流だ。国と国との争いと痛み。仮面で隠された心。絶対に真実全てを知ることが出来ないからこそ、もどかしく、辛い。特に、人の心は決して見えない。愛しているのか、憎んでいるのか、時には自分にさえ分からなくなるほど複雑に彩られている。そんな人間描写の書き方に魅せられる。久能千明ファンの心を掴むものはこの、心理描写にあると思う。
 敵方の人間関係もそうだが、主役二人の心も簡単には絡み合わない所が魅力だ。決して互いに甘えきる事を許さないプライドがある。時に歯痒さも伴う二人の関係だが、今回は二人の意志の疎通ぶりに口元を緩める事間違いなしだ。側に居なくても信頼しあい、認めながら行動を起こしていく。複雑な心理描写と駆け引き、それが胸のすくようなアクションと絡み合っているのが本作だ。シリーズを通しての一押し作品である。
 ある英和辞書によるとペルソナとは精神的仮面を意味するそうだ。愛しているのか、憎んでいるのか。遠いのか、近いのか。掴めない心はペルソナ。仮面もまた、人格であり、真実と虚像、二つのどちらでもあるもの。何が真実か、嘘か、本当に必要なのはそんな事ではないのかもしれないと思わされる。結局、それは見えないからだ。今、望む事が何か。知っている人間は強い。自分の真実を持っている人間は強い。行動そのものが正しいと言い切れなくても…。それは望みであり、生きる証になる。後悔はするのかもしれない。悔やみ、嘆き、失われた瞬間に手を伸ばすこともあるのかもしれない。それでも、歩いていけるのは強さだ。けれど、きっと、それだけを全てにしてしまうのは悲しい。
 そんな印象を受ける作品だ。

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2015/12/03 11:20

投稿元:ブクログ

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