紙の本
俵万智の言葉のセンスはすごい。
2002/07/21 00:23
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投稿者:ささめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
俵万智の言葉のセンスはすごい。
31文字の中に、思いがけない言葉の組み合わせが詰まっている。意識を素通りしてしまうような心の揺れを、きちんと掴んで言葉にする。それもぐっと伝わる選び抜かれた言葉ばかり。
俵万智というと『サラダ記念日』の方が有名だが、あれから10年たって、さらに歌が洗練されている。大人の短歌。
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サラダ記念日より年齢を重ねられたなーと感じました。それにしてもネーミングセンスが素晴らしいですよね。
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現代語を巧みに操った短歌が持ち味の作者.前作のみずみずしい爽やかさに変わって,本書では大人の女性の心情をリアルに描く.
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サラダ記念日より好きかもしれない。“晴れ女”に泣いてしまった。「昨日逢い今日逢うときに君が言う「久しぶりだな」そう久しぶり」に思わずにやけた。いいなあ、こういうの。
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ちょいえろな詩がすてきだけど、あんまよくわかんなかったけど、すてき。おもしろい感性しているなぁとおもいました。
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すみません、大好きです。好きすぎてマッチーとか呼んでます。笑 どんだけ!マッチーは隠すことなくしっかりと、自分の気持ちを表現してて大好きです。分かりやすいし…!甘くて苦い恋の短歌、とても素敵だと思いました。
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「男ではなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす」
表題となった短歌。
文庫になった短歌集は、行間がなんだか愛おしい。
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某氏が中学校時代に読んだ本でありますww
かわいい感じのタイトルとは裏腹に、不倫っぽい歌が多くてびっくり。
でもこれまた意外と、男の子視点っぽいのもあったりして面白い。
中学生には薦めたいような薦めたくないような一品です。
紙と文字で僕の心を組み立てる 君にはたぶん届くと思う
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俵万智さんの真髄はやはり”恋の歌”にあると思います。
この歌集に収録されているのは幸せな恋だけではないけれど
だからこそ読む人の心にも響くのかも。
日常のちょっとした一コマ。それを歌にした途端にドラマが生まれます。
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初めて買った俳句集。切ないようなほろ苦いような。叶わない恋とか、別れがテーマの句が多い。どの句も、ドラマのワンシーンみたいにイメージが浮かんでくる。
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学生時代に読んで以来しばらく縁遠かったのだけど、
ふとしたことから再びこの本を手に取った。
ページを開いてみて、びっくり。
かつての自分がぐっときた歌と、
今の自分がぐっとくる歌とが、全然違っていたからだ。
(もちろん短歌だけじゃないのだけれど、)
短歌ってことさら、読む側のその時の心の状態というか、
置かれた状況によって感じ方が思い切り変わってくるから面白い。
タイトルのもとになった歌が、また、イイ!
「男ではなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす」
挑戦的で、好戦的で、強くて、でもどこまでも女で。
したたかさとピュアさ、艶っぽさと可愛らしさ、
そういう相反する要素を両方とも詰め込んだ、
生々しいけれどどこまでも美しい歌だと思う。
日常のなかに潜む、孤独や哲学、人生や想いなど、
言葉にしようとすると難しいものを的確に描写している印象。
現代短歌の美味しいことろをぎゅっと凝縮したらこんな感じになるのだろうなぁ。
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わたし元プロの写真屋(家)の経歴がある。風景をカメラで切り取ることに慣れているが、旅が素直に楽しめない思いを何度もした。そこで一日一ページ手帳をつかい旅の思い出づくりをしてみたり(旅先で手にした箸袋などをノートに張り付けて悦にいっていた)・・・さて、ここでもう一段階上を目指すべく、旅の思い出を歌にして読んで見たいと思い立つ。その切っ掛けになったのが歌人、斎藤斉藤の2015年12月18日「NHK/課外授業ようこそ先輩」をなにげに見たことであった。まずは短歌という知らない世界をこの本で堪能してみよう。
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第三歌集。前作よりも完成された印象。手探りな感じが抜け、自分の文体が確立された感じがする。
特に山田かまちに捧げられた歌は彼女の見つめるまなざしに感じる心が響きあひ、彼女の目に映る山田かまちそのひとの姿がみえてくる。
同じ旅行でも、今回の歌集で見つめられたものの衝撃は一入である。同じものをみつめてゐるといふのに、彼女にしか表現できない歌ばかりである。
おそらく選択にあたつては、かなり明確な意図が見える。歌集の題にあわせた歌の構成になつてゐる。それが前作とは違つた確固たるものを感じさせるのか。
それだけではなく、おそらく、彼女の生に対する実感もあるのだらう。嘘や方便にチョコレート。感じる心の存在だけは誰にも偽れない。その確かさ。
事実(できごと)ではなく真実(こころ)。嘘ではない。感じた心が在るといふこと。それを確かなものとして彼女は感じたのだ。いや、感じてゐたことに気づいたのだ。
ことばの後ろに拡がるたくさんの心の動き。それを呼び起こすチョコレート革命。
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高校生の時に読んだので、25年ぶりくらい。
当時、「よくわからないけど大人になったらわかるだろう」と思った気がするが、自分が成長していないということか、今読んでもわかるようなわからないような。本作は俵万智が28歳から34歳までの短歌ということで、いつの間にか年齢だけは追い越していたのだが。
表題歌「男ではなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす」は初読時からとても印象的で、仕事のやりとりに際してもふと「大人の返事しやがって」とこの歌を思い出すことがある。全体的に、この歌集に登場する男というのはこの表題歌のように「大人の返事」をする人で、女性側は大いに悩んで一喜一憂、愛人VS妻の様相を呈したりしている雰囲気もあるのだが、一方で男性の影の薄さは、なんだかのれんに腕押しというか、まるで女性のひとりずもうのように思えてきてしまう。「一枚の膜(以下略)」の歌も印象的だが、やはり男性は、女性側に比べると、割り切った付き合いをしているようにも感じる。
俵万智はあとがきで友人からの「会いたいときに会えないような恋はやめろ」という忠告に反論していたが、私もやはり「こんな男はやめろ」という気持ちになってしまった。