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ホラー・アンソロジーは巷に溢れかえっているが、その中でもこれは粒揃いでおすすめの一冊。ゴシック・ホラーな「コントラカールの廃墟」、シュウォッブの短編を思い出させる少年少女の恋物語「ロープ・モンスター」など女の子にもオススメ。特に「二人でずっといられるように私たち以外の全てを壊しちゃいましょう」なロープ・モンスターは乙女向きだと思う。ジェリーが女の子であったなら(女の子同士の物語だったなら)どんな結末になっていただろうか、考えずにおれない。
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読後、「この話のどこがどう怖いのか誰か説明してくれないか?」と問いたくなる作品も散見されましたので、星は2つです。
怖いポイントが解りやすかったのを評価する作品:
モスクワのモルグにおける死せるアメリクァ人(ニューマン,キム)
フクロウと子猫ちゃん(ディッシュ,トマス・M.)
道路ウイルスは北にむかう(キング,スティーヴン)
怖いというより『ええ話』だった作品:
妖女たち(ヴァン・ラストベーダー,エリック)
怖いというより黒い内容に『ニヤリ』とした作品:
『新十二宮クラブ』議事録とヘンリー・ワトスン・フェアファクスの日記よりの抜粋(ウィリアムスン,チェット)
手垢がついたネタのぱっとしない文章だと思った作品:
ロープ・モンスター(サラントニオ,アル)
・近親愛(タブー)という、よくある舞台装置。文体が趣味に合わなかった。
コントラカールの廃墟(オーツ,ジョイス・キャロル)
・何もかもに結末を示せ、説明をつけろ、とは言わないようにしたいのです。が、それでも消化不良きわまりないオチでした。
寂寥感あふれる風景の描写は素晴らしい。これでクロス・ヒルの町の日常や、過去の子供達の生活っぷりと上手く対比できていたら、
『リアルな描写だけにより怖いドラマ』
として、盛り上がったと思います。
どこが「怖い、ぞっとする、不気味」なのか?良くわからなかった作品:
増殖(クライン,T.E.D.)
遍歴(パワーズ,ティム)
劇場(リトル,ベントリー)
もう一度読み返して、
「おそらくここを想像してぞっとして欲しいのだろうな」
と思うポイントを探せば見つかる作品。原語で読めばまた別の感慨が沸くのかもしれない。
別格:
形見と宝/ある愛の歌(ゲイマン,ニール)
ゲイマンは『サンドマン』原作時代からのファン。短編集『こわれやすいもの』にて、この話は読了していたため、評価は公平になれません。
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ホラー小説のアンソロジーだが、読んだのは、スティーヴン・キングの「道路ウイルスは北にむかう」のみ。
車を題材にしたホラーは結構あるが、これもそんな一遍。
キングのホラーは、映像化すると、あまりにも現実離れしていて滑稽感さえ漂うこともあり、結構リスクのある作業だが、キング自身の文章力は大したもので、その現実離れ感さえあまり感じないほどゾクゾクさせられることが多くて、素晴らしいものが多い。
でも、この小説はそれほど怖くもなく、大したことはなかった。
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ホラーというのは、マジ怖いとかキモいとかもあるけど、ほっこり系も結構多いよなぁ。というわけで、タイトル作の妖女たちは、なかなかにほっこりさせられて、良いんではないですかね。
怖い系では廃墟のやつね、なかなかにキモい。
その他、欧米のホラーは少し日本のとは違うのがまた面白い。ていうか田舎にある打ち捨てられた豪邸とか、日本じゃなかなか無いしな。
他のアジアとかアフリカのとかも読んでみたいよね。