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ゴシックとは何か 大聖堂の精神史 みんなのレビュー

  • 酒井 健 (著)
  • 税込価格:7707pt
  • 出版社:講談社
  • 発行年月:2000.1
  • 発送可能日:購入できません

新書 第22回サントリー学芸賞 受賞作品

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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.1

評価内訳

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  • 星 1 (0件)
7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本

合理性の進展ではないもう一つの西洋精神史

2006/01/14 22:02

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YOMUひと - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヨーロッパの景観というとまず連想するもののなかに、ゴシック大聖堂は必ず含まれているだろう。し
かし、日本人は、そのいかにも西洋的な、直線的で巨大な石造り構造、天を突く尖塔、あるいは、壮麗なステンドグラスといった見た目の威容に感心するものの、建設当時、そこで暮らした住民たちの精神生活について、あまり知識は持ち合わせないであろう。

ゴシックがキリスト教における天上世界への憧れを形象し、司教や国王の威信を高めるための建築であったということは、容易に想像できるが、中世都市民がもつ異教の信仰心の発露でもあるという点は、大変興味深い。著者は、大聖堂に対するノートル・ダムという呼称に表れた聖母信仰や、大聖堂内部の、樹木を模した、あるいはグロテスクな怪物の彫刻、さらには苦悩のキリスト磔刑像などから、都市民に残存する異教信仰の名残を鮮やかに解き明かしていく。
また著者は、そこで行われた宗教行為に不浄で不吉な「左極の聖性」を読み解く。都市民は「人間一人一人を画する精神の殻が壊されて人間間に深い共同性が実現し、自然の律動と重なる、そういう機縁を求め」たという。宗教社会学やバタイユの思想を援用した「聖なるもの」は、宗教というものの本質に関わるものかもしれない。
逆に、これら都市民の異教信仰を取り込んでいく、キリスト教の側の巧妙さも印象的である。
さらに、古典主義時代における受難を経たゴシックの復活は、西洋精神史について、もう一つの視点から見る可能性を示しているのではないだろうか。
本書は2000年度サントリー学芸賞受賞作であるが、読者が世にある各賞の受賞作を読み応えのある書籍選択の目安とする方法に、相当の有効性があることを(なかには例外もあるが)証明する結果となった。
しかし、このような良書が早々に品切れになって放置されるのは、嘆かわしい。

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紙の本

果たしてゴシックのイメージは?

2002/07/06 10:11

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ベリ太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ゴシックとは何か」という題名にひかれて読み進める。

ロマネスク様式とゴシック様式は時代的にかなりラップしているが、
著者の薬籠中にあるバタイユを引用しながら、
いっきにかつ巧みにゴシックの大聖堂に焦点を集めていく。

さらに著者の該博な知識は、そのゴシックのイメージを対比のなかで明らかにする。
イタリアの反ゴシックの美学、宗教改革の聖書主義。
そして時代は下ってのイギリスを嚆矢とするゴシックの復活。

ゴシック様式がヨーロッパの中で連綿と生きてきた形を、
コンパクトに凝縮して語ることにおいて類書はない。
事実記載において秀逸のみならず、著者のパトスも所々に感じさせられる。
これは名著と値すると言えよう。

しかしながら、この内容と題名に一種の違和感は否定できない。
「ゴシックとは何か」の題名に求めた読者の心の映像に、
果たしてどんなゴシックの強烈なイメージを残せただろうか?

これは求めすぎであるかも知れない。
しかし、内容が素晴しいだけに、
よりハイレベルなものを望んでしまいたくなる気持ちを禁じえない。

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2004/10/11 20:29

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2006/11/19 12:58

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2007/05/23 22:12

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2010/07/19 23:37

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2010/12/14 06:44

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