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要点だけを抽出すれば、いいことが書いてある。
けれどそこにいたる前提がずれていて、そこはかとなく不快。
たとえば「親がこうなってしまったのは親もそうやって育てられたからだよ」という内容が「ハズレの親に当たっちゃったらもうダメになるしかない」みたいな呪いに見える。全然優しくない。
本で学んだだけの心理学を臨床経験でさとった事実みたいに書かないで欲しい。
そのうえ自分の育った環境が一般的な環境だと思い込んでいるふしがある。
「特筆すべき悪さのない家庭で濫用される子ども」という視点はすごくいいのに。色々惜しい。
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著者はネット上で批判も見かける弁護士。本を読んで、正直な人だなという印象を持ったから、そういうこともあるのだろうな、と理解。ストーリーはやや乱暴な気もするけど、それは弁護士さんだから!?
でもでも、この本は、自分の抱えている心の問題の解決にも、子育てにも役立ついい本だと思う(少なくとも、私の役には立った)。
私の親は、そんなにひどい親じゃなかったけど・・・でも、なんかモヤモヤしてる・・・という人は一読してみては?
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なかなかの良書。文庫化されていないのは、「チャイルド・マルトリートメント(子どもに対する大人による不適切な取扱い)」という考え方に社会がまだ追い付いていないからだろう。読んでいる最中、データの古さが気になったが奥付に初版が2000年と書かれていて驚いた。書かれてから12年以上経っているのに、状況は何一つ良くなっていないのだ。せいぜい、男女問わない育児休暇の制度化ぐらいだろう。だが、それが取り入れられても事態は何ら良くならない。例として出された4つのケースの子どもは未だに多くいる。虐待の死亡事例は多く報道されているがまずは「小さなネグレクト」など、死ぬことはなくても子どもにとって不適切である関わりをなくすことを考えたい。
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とても良い本でした。二十数年前に出版された本ですが、チャイルド・マルトリートメントは現在ではさらに増加しているのではないかと思います。
私も含めて、精神的に未熟だったり、子どもの頃にマルトリートメントを受けた大人、親が増えたと思うからです。
虐待のように表面化せずとも、普通に多くの家庭内で日常的に、チャイルド・マルトリートメントが行われていると思います。
著者は子どもの気持ちをものすごくよく理解されており、その子どもの心の訴えや健気な気持ちが本当に泣けてきました。
子どもの気持ちを代弁し、本にして伝えてくれた著者に感謝です。
私には子どもがおりませんが、子どもが好きですし、授かりたいと願っております。もし、母親になれたら、この本を思い出して、子どもに適切な接し方をしたいと思いました!