投稿元:
レビューを見る
著者は,北海道で14年間にわたり,180棟あまりのマンションの診断と39棟の大規模修繕工事の設計管理に携わった専門家である。その経験から,よほどしっかりした修繕をしない限り,マンションは35~40年で放棄せざるを得ない状態になると警鐘を鳴らす。
本書は,マンション建築劣化の現状,体質改善工事,定期修繕工事の3章で構成される。建物外壁のひび割れや鉄筋の腐食,コンクリート打ち継ぎ部の不良など,劣化状況の実例を写真で多数,紹介した。これらの写真を追うだけでも劣化と修繕のアウトラインがつかめる。体質改善工事の章では,劣化の実情を踏まえて施工や設計管理のポイントを具体的に示した。体質改善工事費や定期修繕工事費の必要額も提示しており,未経験者でも目安として把握することができる。
専門用語は多いが,語り口は平易である。建築実務者が初めてマンション改修を手がけるとき,手に取りたい一冊だ。約140ページで定価「本体2100円+税」は,この種の本のなかでは高めだが,これで適切な修繕工事をできるなら,安い買い物かもしれない。 (ブックレビュー社)
(Copyright潤・000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
ちゃんとした業者がしっかりつくってくれて、メンテナンスをやってくれないとマンションと言ってももたないわけですね。。。
建設過程も見て買うことも重要ですかね♪