サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

星踊る綺羅の鳴く川 みんなのレビュー

  • 赤江 瀑 (著)
  • 税込価格:1,76016pt
  • 出版社:講談社
  • 発行年月:2000.2
  • 発送可能日:購入できません

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー6件

みんなの評価3.7

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本

絢爛たる幻、静謐なる怪奇

2001/11/27 14:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々宝砂 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 横尾忠則描く表紙が美しい。火焔に巻かれて舞い立つ巨大な鯉に、満開の桜と花火が華を添える。しかし、遠景に見えるのは、川の中でもだえ苦しむ亡者の群だ。よく見れば、炎に灼かれる亡者の姿も見える…

 さて、本をひらけば、のっけからただならぬ気配。「色濃い闇が垂れ籠めている。/ なにも、見えない。なにも、動かない。ふだんは、ここは、物音ひとつしない、静謐(せいひつ)の大暗黒に領された死の国である。」 冒頭からこの緊迫感。そして、ねっとりと色濃い闇に、きらびやかな涼しい音色が響く。闇に浮かび上がる、銀の小花の花櫛。舞台の一角が照らされるように、そのまわりだけが明るくなって。

 そこまで読んで、私は気づく。普通の小説を読むようにするすると読んでは、いけないのだ。舞台監督になったつもりで、脳裏にくっきりと絵を浮かべて、読むべきなのだ。そのまま舞台にかけられそうな感じがするのに、ト書きのようなポキポキした描写ではない。恐ろしく詩的だ。そこに芝居めいた台詞で登場するのは、夜着に羽織をひっかけた若者と、姫姿に着飾った太夫(たゆう)。続いてていねいだが俗っぽい口調で現代の女優が現れる。三人の台詞から察するに、そこは、通常の世界ではないらしい。女人禁制の魔界なのである。そしてそこの住人は一種の精霊なのだ。肉体が亡びてもなお、消えることなく生きている、妖しい存在。彼等の暗黒の国は、江戸爛熟退廃期の楽屋そのもの。賑やかに騒ぐのは女形、床山、若衆、囃子方(はやしかた)、黒衣(くろご)…彼等は、桜の精気を吸い取って、芝居遊びに桜遊びとしゃれこむ。そんな魔界に、生身の、しかも女が侵入したのだから、無事にすむはずがない。太夫の一人はまなじり決して「いけしゃらくさい、帰れ!」と命ずるが、当の女優とて、伊達や酔狂でこの魔界を訪問したのではない。彼女には、彼女なりの、狂おしいまでの芝居への情熱があった…

 こんな要約は本当のところ無意味。贅を尽くした文章の綺羅を味わうべし。私の書評なんか読むのやめて、さっさと『星踊る綺羅の鳴く川』をお読みなさい。申しあげることは、これッきり。サァサ、お早く、お読みあれ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2005/07/26 02:11

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/05/06 18:10

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/06/30 23:36

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/03/13 23:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/10/26 20:47

投稿元:ブクログ

レビューを見る

6 件中 1 件~ 6 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。