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紙の本
日本と西洋における薬の歴史を知ることで,現在医療分野で起きていることの本質を理解する
2000/07/17 09:16
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投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は,疾病治療の中心をなす薬が,どのような社会システムの中で用いられてきたかを,同じ時期の日本と西洋とを対比させながら解説したものだが,それはまた優れた日本の医療文化史ともなっている。
明治以降,伝統的な医療システムとは異なる西洋医学を急速に取り入れた日本では,医療に対する人々の意識が,2つのシステムのせめぎ合いの中で形成されてきたことがよく理解できる。そして今,医療の世界で起きているさまざまな問題が,そのせめぎ合いに端を発していることも…。
典型的なのが,医薬分業に関する論争だろう。古来,医と薬が一体となって「薬学」という概念や「薬剤師」という職種がなかった日本と,医と薬が完全に分離し発展してきた西洋医学システムとの対立が,薬を手放したくない医師と,自らの職能を確立したい薬剤師との間のあつれきという形で現在表出してきている。今,薬を巡って起きているさまざまな出来事を,本質から理解するための一助となる書籍である。
(C) ブックレビュー社 2000
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