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樹海の首吊りに始まり飛び込み・服毒・焼身等、ありとあらゆる自殺と自殺未遂の話がいっぱい。
その悲惨さに怖じ気づいて思い留まる人もいれば、こうすれば死ねるのかと思ってアクセルを踏み込んじゃう人もいるのかもしれません。
「自殺の経済学」なんてのもあって、自殺ってのはエライお金がかかるものだということもわかります。
今、年間の自殺者は交通事故の死者よりも多く3万人を越え自殺未遂者はその10倍いると言われている時代、自殺を『忌むべきこと』として時代の裏側に隠してしまわずに、社会問題としてみんなが考えていく時が来ているのではないでしょうか?
編集部は「完全自殺マニュアル」とは一線を画するためなのか、はしがきの最後に「この本は、徹頭徹尾、そのバカさ加減の社会に対する転移を阻むために刊行されたものである」と結んでいる。
私はこの「バカさ加減」という表現を非常に不愉快に感じます。
この取材に協力した心を病む人たちに失礼ではないでしょうか?
誰も心の底から遊び半分で自殺を考えている人などいません。
その人なりの止むに止まれぬ苦しさを「バカさ加減」という言葉で
ひとくくりにされたのは残念です。