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母性の復権と同様に その 必要性とあり方を 教えてくれる本です。 現代社会に 決して 過言ではなく 正に欠け過ぎている部分を 訓練するならば 補える事を教えてくれます。
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[ 内容 ]
父の役割は家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えることにある。この役割が失われると子どもは判断の基準、行動の原理を身につける機会を逸してしまう。
いじめや不登校が起こり、利己的な人間、無気力な人間が増えるのもこの延長線上にある。
独善的な権威を持って君臨する家父長ではなく、健全な権威を備えた父が必要だ。
父性の誕生とその役割を家族の発生と社会の形成との関連から検証し、父性の条件を探る。
[ 目次 ]
序 父性なき社会
1 父性はどのようにして生まれたか
2 子どもの心理的発達と父性
3 父性の条件
4 父性の権威
5 現代社会と父性
6 父性復権への道
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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父性≠父親が必ずしももっているもの
という考え方をもとに、育児における父性の重要さを説明している。
規律を教えることの大切さ。共感だけではいけない。
今の若者の「無気力さ」も父性が欠けていることが関係しているのではないか。
終戦で価値観の変容を求められて、権威から離れようという意識がおこって、それで父性が表に出にくくなった。その流れは理解できる。
ただ、夏目漱石などの小説を例に挙げて同じようなことを説明するのであれば、
そのころ失われていた「父性」が戦時中になぜ表に出てくることになったのかが、ややわかりにくさが残った。
育児において、あたたかな接し方と、毅然とした態度の双方が重要。そのことがよく理解できる本だと思う。
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(1997.11.14読了)(1997.09.19購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
父の役割は家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えることにある。この役割が失われると子どもは判断の基準、行動の原理を身につける機会を逸してしまう。いじめや不登校が起こり、利己的な人間、無気力な人間が増えるのもこの延長線上にある。独善的な権威を持って君臨する家父長ではなく、健全な権威を備えた父が必要だ。父性の誕生とその役割を家族の発生と社会の形成との関連から検証し、父性の条件を探る。
☆関連図書(既読)
「子どものエコロジー」安達倭雅子著、民衆社、1993.08.20
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哲学の授業の教授のお薦め。
で読破後に、先生がお薦めしてくださったのはこちらの姉妹版(?)「母性の復権」であったことが発覚。ギャ。
「父」の作り方。
お父さんにも読んで欲しい、妻であるお母さんにも読んでほしい。父嫌いの娘さんによんでほしい。もうすぐパパにあるそこの若造に読んでほしい。
ベイビーでもできたらペアで買いましょうか。
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今に忘れられた男と女の違いをはっきりと説く反動性は潔いものだ。男の「構成力」についての言及や、権威主義的パーソナリティーの考察は十分に読みどころがある。戦中派云々については少々雑な記述が目立った。
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男性が父らしくならないことは家事育児に積極的でないだけでなく子供はたまた社会までだめにするのだ
家族の違和感って決めることを父ではなく母に任せて仕事をしてればいいと思い始めたからで、やっぱり女性は中心とか決定とかには向かないと思う。
司令塔になれない男性が父になってることも子どもにしてみてはよくないし、女性が強い世の中の恋愛結婚ではそのような男性や関係は求められてないのに、家族という社会を繋げてしまうのがそもそもの間違いでは?
父が母性を持つ意味はない
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規則規律について説教を受けているようなところもあって、気が引き締まる思い。昔はこのようなことを言われるような機会があったんだろうな。「子供は親の背中をみて育つ」と言われるがそれは逃げ。子供の方と向き合う。また、まず妻として夫を尊敬しなければいけない。
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マックス・ウェーバー研究でアカデミズムにおけるキャリアを歩みはじめ、その後ユング心理学の研究を経て、反フェミニズムの立場を明瞭に打ち出した論客となったことで知られる著者が、伝統的な「父性」について語っている本です。
やはり引っかかるのは、「父性」の生物学的な根拠を主張しているところでしょうか。もちろん本書で参照されている山極寿一の研究が示すように、ゴリラなどの類人猿が子どもたちの調停をおこなうといったような群れのまとまりを守るような行動を取ることは事実なのでしょうが、そこから一足飛びに、人間社会において「父性」と呼ばれるような文化的な価値が守られる「べき」だ、という結論を導くのは、飛躍としかいいようがないように思います。私たち人間にとって、何が生物学的な基盤となる事実なのかを見据えたうえで、人間社会の規範がどうあるべきかという問題を考えていくべきなのでしょうが、前者からただちに後者が演繹できるわけではないでしょう。
個人的には、現代の日本社会に文化を継承する審級が失われてしまったという問題提起自体は、それなりに理解できるつもりです。とはいえ、著者が例としてあげている電車のなかで化粧をする女性の出現などは、取り立てて問題にするほどのことでもないだろう、と思います。
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非常に納得できる点もあるが、これが本当に正しいことなのかは疑問である。
事実として観測されていることは、多くは真実だと思う。しかし、それを一般化して、「父性の強かった時代に戻ろう」というのは、あまりにも単純な思考であると思う。
ただ、本書で記載されていること、例えば父性が弱まった結果、不登校が多くなる等、それらの因果関係は確かにある程度の真実は含まれていると思う。
これらのことを直視する必要がある。
一方、今の時代の子育ての考え、特にアドラー心理学をもとにした子育てでは、親と子が上下関係ではなく、横の関係を持つべき、との主張は、本書と真っ向から対立するのである。
これらを、どのように消化、統合すべきか、難しい問題だ。
他の識者は、齋藤孝、茂木健一郎、河合隼雄は、父性についてどう考えているのか、知りたくなった。
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父性とは何か?ということを学びたいと思い購入しました。
「多様性」と言われると、こちらの視野が狭いと思いがちですが、そこに「品性」「倫理」「規則」といったものがないとみっともないんだと教えてもらいました。
みっともない、という感情がなくなりかけているのかもしれません。