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小学生のとき一度読んだきりだったんですが、最近になってまた読み返しました。そしたら、こんなにシュールな話だったのかと驚いてしまいました。ただの空想物語では済まされません。ピーターパンこそは誰の心にも住む何かを持った少年なんですね。
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小さい頃はピーター・パンは嫌いだったと思いつつ読み返したら、登場人物がみな人間的で複雑な性格を持つことに驚いた。
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はじまりからしていきなりためしに海賊を殺しちゃったりする子供向け物語。
でも無闇に暑苦しくならない淡々とした書き方がいい。
ピーターパンとウェンディはおとなごっこをする子供。
ティンクとタイガーリリーは大人な少女でいいこ。
わくわくものの冒険譚のはずなのに切ない。
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『改訂新版 私たちの選んだ子どもの本』にあったので、図書館で借りた。
真珠のような乳歯が生えそろった男の子・ピーター・パン。
彼は、ウェンディ・ジョン・マイケルの三きょうだいを、ネヴァーランド(どこにもない国)へと連れて行く。
表紙のピーターのかわいいことといったら!
美しい挿し絵が出てくる度に、うっとりした。
そんな美しいピーターは、大人になりたくない永遠の子ども。
好奇心旺盛・刹那的・残酷、まるっきり教育されない子ども。
色々とあったけれど、「死ぬことは、きっとすごい冒険だぞ。」というのに、いちばんぞっとしたかも。
ずっと子どもでいたかったな、という気持ちは、日々疲れたときに思ったりする。
でも、このおはなしを読むと、それはこわいことだと感じた。
ピーターには、フック船長との戦いまでは魅力を感じるのだけれど、終わりに近づくにつれて狂気を感じるようになる。
ネヴァーランドにとじこめられた大人になりたくない。
行きつ帰りつ、は、できない。
三きょうだいが戻ってこられて、安心した。
読み終わって本を閉じたときの音が、なんとも良かった!
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アニメの印象が強くて。そうか。こんな話だったか。大人にならないピーター・パンと大人になる周りの子どもたち。ネバーランドはいつだって子どものための場所。