紙の本
大好きな言葉遊びの絵本
2021/05/24 19:11
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投稿者:あるごん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「~える」で終わる動詞を次々と並べて,「かえるが~える」が繰り返される絵本。単なる音の繰り返しだけでなく,きちんとストーリーになっているところが素敵です。声を出して読んでこそ,価値が出る本です。子供が小さいときに読み聞かせると,ずいぶん喜んでいましたが,「~える」,「~える」と読んでいるうちに,アクセントがおかしくなったりしてなかなか難しく,そんな意味でも,楽しめました。日本語を勉強している外国人の友人にお土産で持って行きましたが,難しいけれども面白い,と好評でした。
紙の本
自分が信じられなくなってくる絵本(笑)。
2000/11/28 15:06
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投稿者:まーしゃ@B◎◎KRACK - この投稿者のレビュー一覧を見る
「かえるが○える」という「える」の音とリズムと、馬場さんの絵が楽しい絵本です。
「かえるがみえる」にはじまって、「かえるはかえる」「かえるははえる」…と続きます。「える」ばかりに気をとられていると、イントネーションがおかしくなってくるのがふしぎ。同じ「はえる」でも、草が「はえる」と、ほふく前進の「はえる」は違いますもんね。
絵は「11ぴきのねこ」シリーズでおなじみの馬場のぼるさん。細いペンの線と緑の色だけですが、かえるの人間くさいなしぐさがユーモラスです。
こんなことで自分が長年の口調が変わってしまうなんてねえ。いかに「自分」ってもんがあいまいか、わかる絵本です。
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一冊丸々かえる尽くしの絵本です。松岡享子氏のテンポの良い文章と、馬場のぼる氏の描く、ユーモラスで生き生きとしたかえる達の姿に、眺めるだけでも楽しくなってしまいます。実際、この絵本の文章は、必要最小限のことしか書かれておらず、一頁につき一文だけ。頁によっては、挿絵のみの部分さえあります。けれども、その挿絵の示すことが一目瞭然なので、わざわざ文章の助けを借りずとも、お話の展開を理解することが出来るのです。大人よりもむしろ、小さい人たちの方が、そのシンプルな挿絵から思いもよらない想像を加えていくのかも知れません。
この『かえるがみえる』のすごい所は、一頁につき一文のそのフレーズが、全て七文字で構成されていること。全部で二十八のフレーズが、この絵本の中に書かれていますが、そのどれもが七文字なのです。それもそのはず、この『かえるがみえる』で提示されている文章は、「かえるが○○る」という言葉遊びのバリエーションになっているのです。
タイトルの「かえるがみえる」から始まって、ある一匹のかえるが別のかえるを見出します。(かえる、といっても擬人化されているので二足歩行。一匹ではなく一人といいたいくらい)
そして出逢ったその二匹は、こっそりと匍匐(ほふく)前進しながら、三匹目のかえるの背後に忍び寄ります。これで「かえるははえる」。
二匹のカエルは三匹目のかえるの後ろから叫んで、彼をびっくり仰天させます。これは「かえるはほえる」。
三匹のかえるは一緒に遊び始めます。「かえるはこえる」の頁で、三匹は一斉に大きな丸太ん棒をピョンと超えますが、三匹目のかえるはちょっとぽっちゃり気味なので、丸太の上に乗っかってしまっています。
次頁の「かえるをこえる」では、楽しそうに馬跳びです。まるで小学生の放課後のよう。
そしてさらに次頁の「かえるがかえる」では、あの三匹目のぽっちゃりした子が上手く跳べずにひっくり返ってしまいます。
しかも、そのひっくり返った先が大きな水たまりだったので大変です。彼の水玉の洋服が泥水で汚れてしまい、彼はべそをかきかき自宅に向かいます。これで「かえるはかえる」。
彼は優しそうなお母さんかえるに手伝ってもらい、ボーダーの洋服に袖を通します。これも「かえるはかえる」。
このあと、服を汚したぽっちゃり君を連れて帰ってあげた二匹のかえるが、彼のお母さんからお小遣いを貰っているのですが、しおらしく神妙な顔つきをしているのが見ものです。
三匹はまたも仲良くお祭の露店のような場所に繰り出して、銘々お買い物を愉しみ始めます。これも「かえるはかえる」。
こんな風にして、「かえるは○○る」という「かえるは」+「動詞」の形で、お話がどんどん展開していきます。しかし、実は一頁だけ例外があるのです。それは「かえるにべえる」。ここでは、結婚適齢期らしきかえるの娘さんが、しとやかにウエディング・ベールをかぶっているのです。そして、その頁からは、かえるの結婚式となり、友人知人かえる達に祝ってもらった新婚ホヤホヤのかえるのカップルが、皆に見送られて新居へと向かいます。新居の窓辺から仲睦まじく顔を覗かせる新婚の二匹。最後は、新居の明かりが消えて「かえるがきえる」となって、この絵本はおしまいです。
主に小さい人たちが読む絵本ですから、平仮名による表記であることは当然と言えますが、この平仮名表記こそが、この絵本の素晴らしさと面白さを最大限に引き出しているとも言えます。なぜなら、この『かえるがみえる』は、私たちが日頃使っている日本語の多様性、とりわけ同音異義語の面白さを十分に読み手に伝えているからです。
絵本の前半で「かえるはかえる」というフレーズが立て続けに出てくる箇所がありますが、これは動詞の部分を漢字表記にすれば「かえるは帰る」「かえるは換(替)える」「かえるは買える」(ただし、この場合は「買う」+「可能動詞」)となり、全て異なる意味になるわけです。このほかにも、上記で紹介した「かえるははえる」と、かえるの種から芽が出た先に小さなかえるがなっているシーンで使われる「かえるがはえる」というフレーズ。同じ「はえる」という言葉でも、前者は「這える」(これも「這う」+「可能動詞」)で後者は「生える」なのです。
漢字を習って久しく経つと、私たちはその漢字を視覚的に捉えて、瞬時にその語句の意味を把握出来るように
なります。けれども、この絵本に関してはそういうわけにはいきません。きちんと挿絵を確認し、それがどういう様子を表しているのかを理解し、その上で、かえるの行為が「帰る」なのか「換える」なのか、はたまた「吸える」なのか「据える」なのかを判断しなくてはならないのです。なおかつ、同じ言葉でも、抑揚をつける位置で違う意味になるということも、子供達は徐々に気付いていくはずです。
『かえるがみえる』は、私が生まれた一九七五年に発行されました。それから三十五年、この経過の中で、子供達にはもはや馴染みがないだろうと思われる言葉も見つかります。「かえるもなえる」がそうです。ここには、藁をより合わせながら縄にしているかえるの姿があるのですが、現代っ子たちや都会っ子たちはもしかすると、この縄を綯(な)う行為にも、その際の体の格好にもピンと来るものがないのではないか、とも思うのです。私は縄を綯って、草鞋を作ったことがありますが、それでも稲藁が身近にあった幼少期だけ。縄を綯うには、両手をすり合わせて同時に二本の細縄を作りだし、次の瞬間、その細縄同士をあざないながら、再び二本の細縄を作って……という風に進めていきます。しかし、近い将来、縄を綯える日本人はいなくなってしまう可能性も無きにしも非ず。こうして、言葉に対応する物や行為などが消滅していって、言葉そのものも時には滅んでいくのでしょう。古い絵本ではありますが、この作品を読んだ小さい人たちには、言葉の面白さと共に日本語に対する愛着も感じてもらえるといいなと思います。
ちなみに、この絵本は奥付がちょっとしゃれています。奥付に入っているごく小さな挿絵を見てみると、新婚さんのかえるの周りに十匹の小さなかえるたちがいるのです。お子さんが生まれたのでしょう。締めくくりは「かえるがふえる」といったところでしょうか。
所有分は1980年1月10日発行第10刷。
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韻を踏んだ楽しい言葉遊びの絵本です。
「かえる~える」という言葉遊びだけでなく、上手くスト-リも展開していきます。
リズムの良い文章と、馬場のぼるさんが描くユーモラスなかえるの絵が、とても合っていて楽しい本です。
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楽しいことば遊びの本です。
「かえるがみえる」ではじまり、「かえるがきえる」でおわる?…
間には、かなで書くとおなじことばがいくつもでてきますが、
それぞれ違うことがかわいい挿絵でわかります。
1975年の本なので、「百円札」など親世代には、なつかしく、
子どもたちは、何これ?と感じる場面もあり、親子(祖父母含む)で
はなしながら楽しめます。
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娘3歳1ヶ月、息子5ヶ月時図書館にて借り。
ダンナが「カエル」のテーマで借りる本を決定。
言葉遊びの絵本で、まだ分からない言葉がけっこうあった・・
説明しながら読むから、まだ微妙だなー
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『改訂新版 私たちの選んだ子どもの本』で知り、図書館で借りた。
「かえる が ○える」、ことばあそびの絵本。
おもしろいじゃないか。
つくるのが楽しかったんじゃないかな、という絵本だ。
子どもはこういう絵本で、知らず知らず、韻を感じながら、同音異義語や助詞を習得していくんだなぁ。
白抜きのマンガのような絵本なので、ぬり絵にもできそう。
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次女が幼稚園で借りてきた本。
「かえるはかえる」だけで何通りもあり、若干理解しがたいようだったが、それもかわいい。笑
もう少ししたら理解できるかな?
でも「かえるがふえる」で爆笑。
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2017.5.29
もうすぐ雨の季節。「かえるが〇〇る」の言葉遊び絵本。出てくる出てくる。おもしろい。こりゃすごい。こんなにあるか。天才じゃない?かえるだけで相当楽しめる。「かえるにべえる」に感服です。たのしー。
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たくさんの「かえるが○○る」
個人的にかなり好き。
1歳1か月。息子はまだ分からないようで興味を示さない。また言葉を覚えたら楽しめる本だと思うので、再チャレンジしたい。
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読み聞かせるものとしては、イントネーションの変化くらいしかないから面白くない。
子供が自分で、イントネーションに悩みながら読んだらかわいいかな?
いまのところ、リピなし。
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短い言葉なのに面白い!
子どもも大人も、"かえる が はえる" のページが可愛くて笑顔になり、その次のページでは大笑い!でした。
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緑だけのシンプルな色づかいがおしゃれ。かえる好きにはたまらない一冊。同シリーズの『いまはむかしさかえるかえるのものがたり』もおすすめ。