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仏教の僧侶がギリシア人である王の疑問に答える話。
詩で構成される他の仏典と違い、
質疑応答の形を取っており、
形而上学に対して原始仏教が
どのような立場を取っていたかを
比較的分かりやすく知ることが出来る。
仏教と言えば葬式を連想する
我々にとってもっとも驚くべきことは、
原始仏教が霊魂の存在を否定する
立場を取っていたことだろう。
念仏について触れる記述もあり、
その後現れる浄土教の起源も
見て取れ、大変興味深い。
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「我は死を喜ばず、
我は生を喜ばず。
あたかも雇人が賃金を待つかのごとくに、
われは時の来たるのを待つ。
われは死を喜ばず、
我は生を喜ばず
正しく意識し心に念じてわれは時の来たるのを待つ」
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仏教は,ギリシア的論理をとり入れることによって,世界宗教としての普遍性を獲得した。紀元前2世紀のインドで,支配者たるギリシア人王と仏教長老の対話のかたちで語られる聖典。第1巻は,第2編第1章第2まで。中村元の解説を付す。
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中村先生の「原始仏典」が素晴らしかったので、読んでみた本。「原始仏典」にあった、ミリンダ王がナーガセーナに質問しまくる態度は、私が仏教ついて聞きたいことを聞きまくりたい心情と一致する。なので、その対話を全文読んでみたかったのだけど、何せ長かったし、字が小さかったので、最初の5Pで挫折しました...
ざんねん!
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「尊者ナーガセーナよ、・・・」
「大王よ、・・・」
この繰り返しと有無を言わせない話の終わり方が、まるで絵本のようで面白かった。
今、平行してアリストテレスの霊魂論を読んでおり、対比させながら読む進めると、似ているようで全く違っていたりして、さらに面白い。
ただ、インド哲学をある程度理解してから読んだ方がよかったかなとも思う。
分かりにくい部分も多々あるが、古びたハードカバー(図書館から借りた本なのにゴメンナサイ)に古めかしい言葉遣い・・・この独特の世界観に浸っているだけでも楽しかった。