紙の本
過ぎたるは及ばざるが如し
2002/07/31 09:58
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投稿者:霞(kasumi) - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミス・マープルは療養のため西インド諸島に来ていた。
何事もなく平穏に過ぎていく日々。
そんな毎日に退屈を感じ始めていた矢先、
おしゃべり好きのパルグレイヴ氏が死体となって発見される。
この動機に「過ぎたるは及ばざるが如し」
という言葉を思い出した。
もし犯人が逮捕されなかったら、
もっと沢山の被害者が出ていたようなので、
ミス・マープルが居合わせていて本当に良かった。
この作品に登場するラフィール氏。
彼はかなり偏屈で話し方も失礼だけれど、
それらは全て彼の持ち味として許せるくらい好きだ。
真相と犯人を突き止めるための適任としてミス・マープルを選ぶあたり、
なかなか見る目があると思う。
言いたいことをはっきり言う彼の性格は見ていて気持ちがいい。
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転地療養のため西インド諸島を訪れたマープル。一週間は何事もなく穏やかに過ぎていった。しかし、まもなく彼女を相手に懐古談をしていた少佐が死体となって発見される。以前から少佐は何かを憂いていたようなのだが、いったい何が起こったというのか?美しい風景を舞台に老嬢ミス・マープルが事件の謎に挑む。
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『復讐の女神』を先に読んでしまった所為で、犯人をある人物だと誤解してしまい、お陰で“あっと驚く意外な犯人”に本当に驚いた(笑)。ピンクのふわふわを羽織った穏やかな面持ちの“復讐の女神”――見たかったなあ。(2008-09-09L)
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犯人はどうということはないのだか、途中小出しにされていく情報が秀逸。重要なヒントと混乱させる偽情報の混ざり具合が面白いと思う。ポアロにはない展開で最近はマープルも面白く思うようになった。
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おば思いの甥レイモンドの勧めで、転地療養のため住み慣れた村を離れ、遠くカリブ海の西インド諸島に来たミス・マープル。心地よい場所で優雅に過ごしながらも、単調な毎日に退屈していた。ある日自分の懐古武勇談をしていた退役軍人の少佐の話を聞いてる(ふり)途中、ある殺人犯の写真をマープルに見せようとしていたところで彼の顔が一瞬こわばった。翌日、少佐は遺体となって発見され、高血圧のための死と断定されたが、マープルには疑わしく思えた。彼女のとった行動は…?周りにはいつものようなヘンリー卿や村のおしゃべり仲間、馴染みの刑事などの協力者がなく、全くの孤立無援状態で事件の謎に取り組むことになったマープル。そんな状況でも自分が納得いかない事柄があると大人しくしていられないところが彼女らしい。ホテルの宿泊客は植物や鳥類好きな二組の夫婦、牧師とその妹、半身不随の大金持ちと世話がかりの3人連れなど、見た目には常識的な人当たりのいい人が多い。彼らが少佐の死、ある使用人の刺殺死体、ホテルオーナー夫婦の妻の不調などにどう関わってくるのか、マープルが持ち前の洞察力で紐解いていく。ゆっくりと休養するための転地先でマープルを一番生き生きとさせたのは、照りつける太陽でも輝く海でもなく、思いがけず出合った刺激的な事件の謎とおしゃべり、というところがミソ。ただのおしゃべり好きではなく、関係者の証言を論理的思考によって分析し、誰も気づかなかった悪事を感じ取る能力は相変わらず秀逸。ラフィール氏が感服するのもうなずける。薄いピンク色のふんわりしたウールのスカーフで顔を包んだミスマープルと、復讐の女神ネメシスのギャップが印象的。(2010.5.10.再読&感想登録)
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1度テレビで観ていた内容だったけど、犯人はすっかり忘れていたので最後まで楽しめた☆復讐の女神が気になる!