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よくある幽霊屋敷ものと思いきや!
きちんとラストを収めてくれて、ホラー嫌いな人でも楽しめる本です。
最後に善は勝つ!
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古本屋さんで見つけた。入手した本の表紙が映画からのシーンになっています。70年代の映画のはず。マシスンの原作があったのか。マシスンってこんなのも書いていたんですね。
家に取り付いた心霊現象の謎の答えを見つけ出すよう依頼されたチームが12月23日からクリスマスにかけて調査にくる。過去に来た調査チームは死者、発狂者を多数出し失敗。今回のチームは、前回の生き残りメンバーや霊媒師、科学者など4人の混成チーム。果たして現象は解明されるのか?
面白いのは心霊現象と死後の世界を明確に分けた説でのアプローチを仕掛ける科学者で、なるほど本質は違うのかといまさら納得。
もうエクトプラズムとか懐かしくもおそろしいです!
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「幽霊屋敷」を舞台とするモダンホラーの先駆であり、ジャンルの開拓者でもあったマシスンの存在を知らしめた一作。
残虐非道の限りを尽くした狂人の霊が取り憑いた家。物理学者夫婦と霊媒師の男女という相反するチームが、その実態を解明すべく乗り込む。想像を絶する怪奇が相次ぐ中、超常現象を電磁パルスによって「解釈」しようと試みる学者は当然のこと挫折。その妻は「憑依」されて死との境界を彷徨う。霊媒師らは「交信」には長けているものの、対抗手段を持たず非力。跋扈する悪霊は、もてあそぶように4人をいたぶっていく。
文章は簡潔でテンポは良い。ただ、今読めば古めかしく感じ、物足りさが残るのは仕方がないことか。オカルトにはもう少し妖しさが欲しい。ミステリの片隅を占めるホラーは、日本でも一時期量産されたように比較的創作しやすい分野といえるが、相当な実力を備えていなければ、完成度を高めることは難しい。化け物や超常現象を適当に散りばめれば良しではなく、実感として得られる恐怖を読者に与えるためには、かなりの技量がいる。モダンホラーは「怖くない」という定評は、一部の例外を除いて誤りではなく、すでに古典的な本作においても然りなのである。