紙の本
家族の信頼、温かさ
2001/11/21 07:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗斗実 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ムーミン谷に、恐ろしい彗星がやってくる、ということで、ムーミンと仲良しのスニフは天文台に詳細を調べに行きます。その途中で、後に大の親友となるスナフキンとの運命の出会いがあります。確かに、彼らは彗星が地球にぶつかってきて自分達が死んでしまったら、と思うと怖くてたまらないのですが、それでも「パパやママがどうにかしてくれるだろう」と思っています。そんな中に、家族の温かさを感じます。
この作品に限らず、ムーミンシリーズには家族の大切さを感じます。なんといっても、ムーミンやしきでは、誰でも家族なのです。ムーミントロールさえ気に入れば、誰でもここで暮らし、みな同じように扱われます。ムーミンママは、この作品でもみんなの世話をしています。彼女は母性の塊です。シリーズにおいて、彼女の存在は一見大きくはないですが、ゆったりとした温かさをもたらしています。
家族というものを見なおすのに、とてもいい作品です。
紙の本
ムーミンシリーズの長編の魅力、スナフキン、スノーク兄妹初登場!
2012/11/10 12:49
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投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ムーミンというと、これまたお馴染みのアニメでもそうだが、
基本的に短編、ないしは連作短編物語としてあって、
こうした長編自体が珍しい。
が、この前に書かれた、長いあいだ幻の作品だった『小さなトロールと大きな洪水』も長編だから、
要するに初期の作品は長編だったということだろう。
もちろん短編もいいが、
こうして彗星到来という大事件によって大きな物語の流れとサスペンスがあるのは、
一種冒険小説的な魅力も加わって楽しい。
彗星が到来することがわかり、情報を得ようとおさびし山の天文台を訪ねたムーミンが、
やがて家に戻り、新たに加わった仲間も含めて皆で彗星をやり過ごすまでの話である。
個人的な印象としては、
天文台で具体的な到来日時が示されたところから俄然盛り上がった気がする。
山室静の解説によれば、この作品におけるそうした緊迫感はほかの作品とは異質なもので、
それは作者の祖国フィンランドがソ連などに苦しめられた戦争の記憶が影を落としたものだとか。
なるほど彗星は、そうした外部からの脅威を象徴するものとも読める。
しかしそうしたこの世の終わりかという不安を抱えながらも、
キャラクターたちはひょうひょうととぼけていてユーモラスで楽しい。和ませる。
そうした懐の深さはさすがだと思う。
今ではすっかりお馴染みのキャラクターたちだが、
ミーはまだ出てこないし、
スナフキンやスノーク兄妹も、実にこの作品で初登場なのが逆に新鮮だった。
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ムーミンシリーズの第1作目(日本では第2巻)。
怖くて好きな話。スニフがことあるごとに「げろがでちゃう」と騒ぐ。
彗星が衝突したら地球がなくなっちゃう!という恐ろしいシチュエーションにも関わらず、ムーミン一家やっぱりどこかのんきでステキ。
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活字版ではなく、アニメ版の絵本を持っていた(アニメ版未見)。滅亡のその日にパパママに出会いの紙芝居を見せるという話におさなごころの終末観を叩き込まれる。
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ムーミン谷の物語としては一番最初のお話です。ちょっと怖い感じが漂っていますが、希望が持てる終わり方です。
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カバにそっくり(オイ)のムーミン話の1巻目の文庫本。
最初の話であるわりには暗い話なんでウケはあんまりよろしくなかったようで。
でも冒険話なんでいいと言えばいいのかも。
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講談社文庫の2冊目です。どうやら、講談社文庫は作品発表順に必ずしも沿っている、というわけではないようです。これよりも前巻の「たのしいムーミン一家」の方が、時系列的には後です。何しろ、この巻で初めてムーミンは、スナフキンやスノークのおじょうさん(ノンノンorフローレン)に出会うのですから。スナフキンは小さい頃にアニメを見ていた限りでは人間だと思っていたのですが、ムムリクという種族のようです。数え方:1匹。さらにこの巻で一番衝撃的だったのがこれ。人間ならば移動手段として車や自転車を使いますよね?ムーミン達にとって、車や自転車に相当するものが、「竹馬」という事です。確かに、足場をものすごく高くすれば、移動速度はあがりますわな。ヤンソンさんのその発想に脱帽です。
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ムーミンが彗星からムーミン谷を救うため、スナフキンやスニフと冒険する。結局、その冒険は彗星の衝突の解決をもたらすものではないけれど、どうしようもない時でも、何かをせずにはいられない気持ちが伝わってくる。
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所謂ムーミンシリーズは大好きなので全部揃えているのですが、中でもこれが一番好きな長編。いつもの雰囲気と違ってどこかシリアスなムーミン達の冒険、そしてやっぱりコミカルでほのぼのなラスト。全ての光景がすぐさま目前にまざまざと浮かびます。
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初ムーミン本なのだけど、それぞれのキャラが立ってて面白い! この巻は、未曾有の危機に必死に立ち向かう姿が健気なんだけどおとぼけ。でも突然、ぜんぜん関係ないことしたり、自分勝手だったり…子供ってそうだよね〜。日常生活の様子とか、小物のこまこました描写が可愛い。
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初めてムーミンの小説を読みました。
なんかママやパパの印象が、
小説とアニメ、コミックだとかなり違う気がしました。
ちなみにこの巻は、
ヤンソンさんが若い頃のものだそうで、
いつものほのぼのとした感じというよりは、
一応冒険的な要素が入れられている。
また、スナフキンやスノークの女の子と出会うのはこのお話。
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もうぼろぼろ。何故子どもの頃の私はこんな本に惹かれたんだろう。どう見たっておどろおどろしいよ。この表紙。とにかく、海底を竹馬で歩く挿画にがーんとなったのは覚えてる。あまりにも冒険っぽくてツボにはまったんだな。「持ち物をふやすというのは、ほんとうにおそろしいものですね」
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「小さなトロールたちと洪水」に続く、第二作目であり、ムーミンたちは、まだムーミン谷の地理をよく知らない状態から始まる。
ムーミン谷に彗星が近づいてきて、ムーミンとスニフは、その調査に出かける。
そこで、道中、スナフキン、スノーク、スノークのおじょうさん(ノンノン、フローレン)、ヘムレンさんに出会う。
ヤンソンさんが、原爆投下に対する思いを書いたとされ、彗星は原爆を風刺しているとか。
若いときに書いただけあって、少し荒削りな印象。
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解説にも書いてありましたが、これは「楽しいムーミン一家」の前に書かれたものです。正確には2作目なのかな。
「楽しいムーミン一家」のように落ち着いた感じじゃなくてちょっとハラハラする冒険物です。明るい感じもあるけど暗い空気もあります。
ムーミントロールがスナフキンに出会ったよ。スノークのお嬢さんにも出会ったよ。
ムーミンママ好き。
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2007/5/30 図書館
フィンランドへ行ってきたばかりなので、鉄は熱いうちに打て!とちゃんと読んだことのない『ムーミン』シリーズを読むことにしました。こういう出会いだったのね〜。