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V. 第1巻

V. 第1巻 みんなのレビュー

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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

高い評価の役に立ったレビュー

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2001/08/13 14:27

投稿者:ばいろん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 現代アメリカ最大の作家のデビュー作。謎の頭文字Vをめぐる探求の物語。ゴシックロマンにして風刺小説。

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低い評価の役に立ったレビュー

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/09/02 22:27

漂流する魂の世紀

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

1950年代のニューヨークで、うだつの上がらない連中が、酒場で、アパートでぐだついている。東海岸を仕事を探して北へ南へと行ったり来たりする、ヨーヨー人間状態。彼らを巡って特にドラマチックなストーリーが進むのではないが、実りのない恋愛あり、先のない仕事あり、トラブルあり、ただ主人公の一人の父親の残した謎の言葉「V」を巡って少しずつ明らかになる事実もある。
「V」の意味は様々にも解釈されるが、マルタ島への旅がターニングポイントとなって、一つの歴史の流れが溢れ出してくる。イギリスの中東支配と、そこへ出撃する各国軍兵士達の放蕩、負傷したパイロット、ドイツのアフリカ侵攻、謎の土地ヴェイシューの正体を巡るスパイたちの暗躍、それら第一次世界大戦以降の出来事の背景に常に現れる一人の女性、それがV.なのか。またニューヨークでありついた下水道でワニ狩りをするという仕事を通じて知った、そこでネズミ達に伝道していたという神父の奇妙な噂も、過去の登場人物に結びついたりする。
人物の動きだけを追えば、都会を舞台にしたおシャレなロマンチックコメディーで、そこに過去からのフラッシュバックが重なり、登場人物達に陰影を与えているとも読めてしまうが、しかしその過去は、彼らに生きる糧を与える社会構造自体が過去の虐殺や抑圧や陰謀の積み重ねの上に成立しているという事実も突き付ける。無論そういうことを気にしない人もいるし、気にするような人間は不適応者としてヨーヨー人間になるわけだ。そのことはまた、欧米の論理を第三世界に適用したことで破綻が生じたという構造が、これまたニューヨーク内部においても再生されているということも意味する。
そういう背景の中で、ハリウッド映画のように気の利いたウィットと洗練された小哲学に彩られた会話を交わす人々は、実はアメリカ社会の恩恵を享受しているというよりは、おこぼれに与っているといったところで、なまじインテリだったりするために尚更の脱力感にもさいなまれている。彼らの日常にはハッピーエンドも苦い結末も待っていない上に、綻びて過去から伸び出した細い糸が、一人一人の気づかぬうちに暮らしに不気味に絡んでいることが明かされていくと、読者はさらに登場人物達も知らない物語へ投げ出されることになる。この作品が書かれてから、そのまま世界は50年の間ずっとつながって現代に至っているならば、僕ら自身も無数の見知らぬ物語に縛られているのだろう。過去から繋がっている伏流が、日々の生活の表層と、繋がっているでなく、分離しているでなく描かれる様は、現代人の精神の長い漂流に誘ってくれる。

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

2001/08/13 14:27

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ばいろん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 現代アメリカ最大の作家のデビュー作。謎の頭文字Vをめぐる探求の物語。ゴシックロマンにして風刺小説。

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紙の本

漂流する魂の世紀

2008/09/02 22:27

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

1950年代のニューヨークで、うだつの上がらない連中が、酒場で、アパートでぐだついている。東海岸を仕事を探して北へ南へと行ったり来たりする、ヨーヨー人間状態。彼らを巡って特にドラマチックなストーリーが進むのではないが、実りのない恋愛あり、先のない仕事あり、トラブルあり、ただ主人公の一人の父親の残した謎の言葉「V」を巡って少しずつ明らかになる事実もある。
「V」の意味は様々にも解釈されるが、マルタ島への旅がターニングポイントとなって、一つの歴史の流れが溢れ出してくる。イギリスの中東支配と、そこへ出撃する各国軍兵士達の放蕩、負傷したパイロット、ドイツのアフリカ侵攻、謎の土地ヴェイシューの正体を巡るスパイたちの暗躍、それら第一次世界大戦以降の出来事の背景に常に現れる一人の女性、それがV.なのか。またニューヨークでありついた下水道でワニ狩りをするという仕事を通じて知った、そこでネズミ達に伝道していたという神父の奇妙な噂も、過去の登場人物に結びついたりする。
人物の動きだけを追えば、都会を舞台にしたおシャレなロマンチックコメディーで、そこに過去からのフラッシュバックが重なり、登場人物達に陰影を与えているとも読めてしまうが、しかしその過去は、彼らに生きる糧を与える社会構造自体が過去の虐殺や抑圧や陰謀の積み重ねの上に成立しているという事実も突き付ける。無論そういうことを気にしない人もいるし、気にするような人間は不適応者としてヨーヨー人間になるわけだ。そのことはまた、欧米の論理を第三世界に適用したことで破綻が生じたという構造が、これまたニューヨーク内部においても再生されているということも意味する。
そういう背景の中で、ハリウッド映画のように気の利いたウィットと洗練された小哲学に彩られた会話を交わす人々は、実はアメリカ社会の恩恵を享受しているというよりは、おこぼれに与っているといったところで、なまじインテリだったりするために尚更の脱力感にもさいなまれている。彼らの日常にはハッピーエンドも苦い結末も待っていない上に、綻びて過去から伸び出した細い糸が、一人一人の気づかぬうちに暮らしに不気味に絡んでいることが明かされていくと、読者はさらに登場人物達も知らない物語へ投げ出されることになる。この作品が書かれてから、そのまま世界は50年の間ずっとつながって現代に至っているならば、僕ら自身も無数の見知らぬ物語に縛られているのだろう。過去から繋がっている伏流が、日々の生活の表層と、繋がっているでなく、分離しているでなく描かれる様は、現代人の精神の長い漂流に誘ってくれる。

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2011/05/27 23:54

投稿元:ブクログ

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