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紙の本
赤羽末吉さんの美しい絵と今西祐行さんの誠実な語りによる源平絵巻物語を通して、お子さんと一緒に義経の生涯を辿ってみませんか。
2005/01/19 14:17
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投稿者:まざあぐうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
源義経を中心に描き、語られた源平絵巻物語の第一巻は、義経の幼少時代の物語『牛若丸』に始まります。
源義経は日本人に最も愛されている歴史上の人物と言えるかもしれません。作家の今西祐行さんと画家の赤羽末吉さんは、義経を中心とした絵巻物語の創作のために、『義経記』や『平家物語』、『源平盛衰記』、『平治物語』、『吾妻鏡』などの古典を読み、資料を検証しながら、義経ゆかりの土地へと足を運んでいます。お二人の目に見えない努力の結晶によって完成した現代版源平絵巻物語全十巻です。
第一巻は、源氏が平氏との戦に敗れて、源氏の血縁の者たちが次々と捕らえられる中、母親の常盤御前が生まれたばかりの牛若を抱いて、7歳の今若、5歳の乙若とともに雪の降りしきる中を、大和の国へ向かうくだりから始まります。
平氏を恐れて、親戚の者にすら匿ってもらえない常盤達は、とうとう平氏の大将清盛のところに名乗り出ました。美しい常盤は、清盛に召されます。 常盤の美しさ、常盤の子ども達への愛、自分の母親である関への思いが、美しい絵の中に痛々しいくらいに伝わってきます。
清盛と常盤の元に育った牛若は、その後、鞍馬寺に預けられました。
鞍馬寺を訪れた僧侶から、自分の本当の父親が源氏の大将源義朝であることを聞かされた牛若が清盛への怒りと父親を失った悲しみを抱く場面が見事に描かれています。鞍馬天狗は、実在したのでしょうか。伝説と史実の行間を生きる不思議な存在も描かれています。
第一巻は、牛若が金売りの吉次に連れられて、奥州藤原秀衡のもとに向かうまでが語られています。
幼い息子に読み聞かせた源平絵巻物語を再読しながら、改めてすばらしい歴史絵巻物語であることを実感しています。尾張の国の熱田神宮で元服の式をあげる16歳の牛若の凛々しさにその後の運命のはかなさを感じてしまいました。
語り手の今西祐行さんは歴史的事実を重要視すると同時に、私たち日本人が語り継いできた義経伝説をも大切に物語るように心がけています。赤羽末吉さんの絵は、美しいだけでなく、子どもの心に訴える不思議な力があります。
赤羽末吉さんの美しい絵と今西祐行さんの誠実な語りによる源平絵巻物語第一巻『牛若丸』から、お子さんと一緒に義経の生涯を辿ってみてはいかがでしょうか。
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