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源平絵巻物語 第6巻 屋島のたたかい みんなのレビュー
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紙の本
赤羽末吉さんの美しく鮮やかな絵と今西祐行さんの誠実で優雅な語りを通して甦った『屋島のたたかい』〜お子さんと一緒に歴史を紐解いてみてはいかがでしょうか。幼いお子さんから大人まで、お勧めの絵巻物語です。
2005/01/09 10:15
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投稿者:まざあぐうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
源平絵巻物語全10巻は、今西祐行さんの語りと日本画家である赤羽末吉さんの絵が見事に調和した現代のすばらしい絵巻物語です。
赤羽末吉さんの絵本のすばらしさを教えてくれたのは、二人の子ども達でした。たまたま保育園の図書コーナーから娘が借りてきた『ほうまんの池のカッパ』(銀河社)という絵本を当時5歳の娘と生後6ヶ月の息子に読み聞かせると、滅多に笑わない赤ん坊だった息子が声を立てて笑い、知的な障害を抱えている娘も一緒に笑いながら最後まで聞いてくれました。以来、何度繰り返して読んだことでしょう。思い出の絵本の貴重な一冊です。
それから数年後、息子が年中の時に借りてきた『ももたろう』(福音館書店)。「ママ、ほうまんの池のカッパの人の絵だよ。読んで」と言います。息子は、赤羽末吉さんの絵を見つけては、図書館から借りてきていました。
源平絵巻物語全10巻(偕成社)も幼い息子が見つけてくれた絵本です。源義経を中心に語られ、描かれた絵巻物語です。『牛若丸』に始まる全10巻の『屋久島のたたかい』(第6巻)は、義経が平家討伐のために活躍した戦いの物語です。
名場面は、弓を海に落とした義経が、海から迫る平氏を恐れず、弓を拾うシーンです。もう少しで敵に捕らえられるところでしたが、からからと笑っている義経の大胆不敵さと武士としての誇りが偲ばれます。
弓が惜しくて拾ったのではなく、源氏の大将がこんな弱い弓を使っていることが敵方の平氏に笑われるのが悔しくて拾ったのだと言っています。
また、平氏のいくさ占いのひとつ、船の竿の先に立ててある扇を的に「弓を射よ」と平氏の女官が手招きをしているシーン、そして、その的を弓の名手である義経の家来・那須与一が見事に射抜くシーンです。
占いの結果の通り、義経率いる源氏は平氏を追いつめてゆきます。
冒頭に引用された和歌
君すめばここも雲井の月なれどなおこいしきは都なりけり
に追いつめられた平氏の哀しさが偲ばれます。
幼い安徳天皇とともに海に逃れた平氏は、戦乱の中でも歌を詠むという風流な心を忘れませんでした。
この絵巻物語のために作者である今西祐行さんは、源平ゆかりの土地を訪れています。言い伝えと史実と交えながら語っていますが、なるべく史実に忠実であろうと努めている今西祐行さんの筆致が伺えます。
赤羽末吉さんの美しく鮮やかな絵と今西祐行さんの誠実で優雅な語りを通して甦った『屋島のたたかい』、お子さんと一緒に歴史を紐解いてみてはいかがでしょうか。幼いお子さんから大人まで、お勧めの絵巻物語です。
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