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紙の本
「幕末の長崎――そこには後の日本史の新しい一ページを開いてゆく若いエネルギー集団があった!」
2008/08/18 09:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
蘭学と言い、「学」の文字がついていると、今私たちが学ぶ多くの学問と同じような体系をもったものと考えてしまうのは私だけでしょうか。これまでも幕末ものや蘭学者の扱った小説などを読みましたが、そこでは常にそれまでの日本の学問との違いが強調されているだけで、蘭学が実はその名のとおりオランダというヨーロッパでは小国のみを通して入ってきていた実学であることは見落とされていたように思います。それは医学もそうで、漢方医が未体系の学問であるというだけでなく、蘭方医もまた見よう見真似の西洋医学を一部分取り入れただけのものだったようです。
そんな蘭方医学というか西洋医学が体系的に教えられるようになったのが、実は幕末の長崎海軍伝習所に作られた医学校だったということを、この『胡蝶の夢』で初めて知りました。長崎海軍伝習所というと勝海舟だとか坂本龍馬だとか、後の幕末政治につながっていくような話しか知りませんでしたが、それだけではない役割をしていたというわけです。そして、西洋の学問が体系的に教えられるということは、その底にある西洋の人間観まで導入されるということ、それもまた幕末の日本を変えていく原動力の一つになっていったということまで、教えてくれました。
というわけで第2巻は、長崎時代の松本良順と周囲の人間模様が描かれています。
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