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魔術ミステリ傑作選 みんなのレビュー
- オットー・ペンズラー (編), 中村 能三 (ほか訳)
- 税込価格:1,320円(12pt)
- 出版社:東京創元社
- 発行年月:1979.8
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文庫
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紙の本
玉石混淆
2005/05/16 13:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一方は騙そう、煙に巻こう、あっと言わせようと手を変え品を変え、時には大がかりな仕掛けを使い巧妙なトリックを考え出す。一方はそれを見破ろうと、目を皿のように凝らしながらも結局は騙され、呆然としながらも騙される快感を味わう。魔術(奇術)とそれを見る観客、ミステリと読者の関係はよく似ています。そんなわけでこの二つ、相性はピッタリ、魔術師を主人公にした、または魔術をテーマにしたミステリがかなりの数書かれています。
そんな短編ミステリを13編集めた本書、しかも編者はミステリ通で研究者としても著名なオットー・ペンズラーときているのだから、期待するなというのが無理というもの、さっそく読んでみました。が・・・。う〜ん・・・。
期待どおりのものもあり、かなり楽しめはしたのですが、何でこれが選ばれたの?というようなものもあって玉石混淆、もちろんこれは個人の好みの問題で、また、ミステリの嗜好に対する国民性の違いなどもあるものと思われますが、それにしても、もっと他にもいい作品があったのでは。期待していただけに余計に残念です。
紙の本
バラつきの大きなアンソロジー
2001/09/01 23:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:APRICOT - この投稿者のレビュー一覧を見る
魔術をテーマにしたミステリを集めたアンソロジー。収録作品は、ロースン「この世の外から」、キプリング「スドゥーの邸で」、コリアー「登りつめれば」、ディクスン「新透明人間」、F.I.アンダスン「盲人の道楽」、サバチニ「時の主」、アイリッシュ「パパ・ベンジャミン」、ペイロウ「ジュリエットと奇術師」、グラント「気違い魔術師」、ギブソン「パリの一夜」、ヘクト「影」、エリン「決断の時」、E.S.ガードナー「抜く手も見せず」の13話。
かなりバラつきがある。「この作品に出会えたのは幸せ」と感激する傑作がある一方、「何じゃこりゃ」と言いたくなる話も少なくない。尻切れトンボと言うか、読者を煙に巻くような話もいくつかあるのも気にさわる。いくら魔術ミステリだって…まあ、好き好きだろう。総合評価は辛目にしたが、それでも読んで良かったと思う。
「この世の外から」は、ミスディレクション(観客/読者の思考を誤った方向に誘導する、奇術とミステリに共通の技法)を活用した本格もの。「気違い魔術師」と「パリの一夜」は、痛快な冒険探偵小説。この3作品は、主人公のみならず作者も奇術師だそうで、奇術とミステリが見事に融合しており、まさに魔術ミステリの名にふさわしい傑作。とてもおもしろかった。
「パパ・ベンジャミン」は、アイリッシュの面目躍如と言うか、夜眠れなくなるような怖い話。「盲人の道楽」と「抜く手も見せず」は、明るく楽しい泥棒もの。主人公は前者がゴダール、後者はレスター・リース。残念ながら両方とも別の本で読んだが、未読ならお薦め。
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