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紙の本

アコギな生き方も悪くない

2008/06/21 23:09

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

ある家電メーカーの部長が、新製品の設計図の青写真(!)を持って愛人同伴で出張するが、それを紛失してしまうところから始まる。作家デビュー後に立て続けに書いた産業スパイ小説の中の一冊だが、もうストーリー展開としては、無茶苦茶こなれている。こなれすぎて、どんでん返しの連続、ちょっと一言で説明できるものでないぐらいが、ともかく産業スパイを職業として成り立たせようという男の物語。
特定の企業と契約するのだが、収入と経費、それにいつでも仕事があるか分からないといった様々な要因を考慮して金額交渉し、さらに複数の会社の間を渡り歩くバランスが要求されるわけだ。無論どんな場合でもスパイとして成果を上げるだけの技量が必要なのは言うまでもないが、それもまた違法かどうかの見極めと、倫理のバランスの上に成り立つ。本書でもっとも大きな仕事は、ライバル企業の工場でストライキを起こさせる工作、いわゆる労働スパイというやつだ。これには会社関係者、組合に食い込んで、少しずつ組織を壊していくのだが、特に女を利用することにかけては凄腕を発揮する。
結局は、どれもこれも女を媒介にして、すべて崩れていく。まさに女こそが影の凶器だったのだ。これを使いこなすための技術と非情さがスパイ業には必要だ。だが、凶器が凶器たるには、この時代に将来が見えない生活に追いつめられている彼女たちの、世界への敵意があったように思える。その女性たちの弱み恨みを解放したのが彼だったのかもしれない。しかしその精力使い果たしての末に、皮肉な結末も待っている。企業側が、スパイの成果の凄まじさに、少しづつ怯えを感じ始めるのだ。違法合法を問わない手法を感じ取ったかもしれない。
もっとも彼にとって、一つの敗北があったとしても、やはりそれは一時的な後退に過ぎないだろう。社会の良識と対立するものであったとしても、社会そのものからの拒絶ではない。むしろますます市場価値は上がるだろう。そのことを社会の退嬰と見ることも、ダイナミズムと見ることもできるだろう。ただその当人個人においては溢れ出る精力の現れだ。どんな時代であっても、社会の網の目をくぐり、心の機微を盗んで人を出し抜く、そういう生き方をしてみろと。

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