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みんなのレビュー6件

みんなの評価3.9

評価内訳

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6 件中 1 件~ 6 件を表示

オーソドックスな「歴史物」の面白さ

2002/06/08 23:33

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「孫子」といえば、現在でも各国で研究されている「戦術・戦略論」の古典中の古典である。この小説では、不明の部分が多い「孫子」の著者を春秋末期の、孔子と同時代の人、「孫武」であると仮定して物語を造っている。
 彼の活躍する部分が全体の約四分の三くらい、残り四分の一にあたる部分が、「孫武」の五代先の子孫、「孫ひん(この人の字がでない!)」に関する記述で埋めている。著者の海音寺潮五郎氏は作家になる前は中国文学を専攻していた方で、各種史料に即し虚実ない交ぜになったディテールは、さすがにリアル。文章も、何十年も前の作品とは思えないほど、くだけていて生きがいい。
 ほとんど具体的な史料がないため、「虚実」のうち「虚」の部分が圧倒的におおい「孫武」の活躍は痛快だけど、やはり、どこか牧歌的、寓話的な部分がある。
 対して、「孫ひん」の活躍する部分は、人間関係なんかがけっこう重くて暗くて、まあ、それだけにリアリティがある、ともいえる。こちらのパートはほとんど史実として記録されている通りの展開をたどる。
 こういう言い方も不謹慎だとは思うけど、自分の足元に火がつかない他人事である限りにおいて、歴史物、すなわち、人の生き死に、国の興亡の物語は面白いね、やはり。

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中国古典を換骨奪胎

2011/07/24 21:44

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yjisan - この投稿者のレビュー一覧を見る

中国の春秋時代に活躍した孫武と、その子孫で戦国時代に活躍した孫ピン(この漢字はビーケーワンでは表示できない。悪しからず)。本作は、「孫子」と呼ばれた上記2人の著名な兵法家を主人公とした傑作小説である。


政治家や経営者が座右の書として挙げることの多い『孫子』。この世界一有名な兵法書の作者とされているのが孫武だ。しかし、その人となりを示すエピソードは、史書から殆ど見出すことができない。かつては「孫武非実在説」が唱えられたこともあったほどだ。もともとは中国文学の研究を志していた著者は、『春秋左氏伝』・『呉越春秋』・『史記』などの史料を博捜し、綿密な考証を行った上で、史料には記されていない空白部分を想像力で見事に埋めている。これぞ歴史小説の醍醐味であろう。史料に縛られる歴史研究者には決して真似のできない芸当である。


著者の話の膨らませ方は実にリアルだ。孫武の詳細な作戦指揮は「さもありなん」と思わせる。孫武の軍隊指揮の具体像は史書からは全く窺うことができないのだが、史料から判明する当時の呉軍の軍事行動と、兵法書『孫子』の軍事理論を重ね合わせて、兵法の実践者としての孫武を生き生きと浮かび上がらせている。


また孫武の人物造形も卓抜で、風采は上がらず妻にも頭が上がらず、戦史研究だけが趣味という地味な人(今で言う「戦史マニア」)という、意表を突いた設定になっている。容貌魁偉で名誉を重んじ、激烈な性格の伍子胥との対比を通じて、孫武の隠者的生き方を違和感なく描いている。確かに孫武がこのような淡泊な性格の人間だったとしたら、偉大な兵法家である彼に関する逸話が意外なほど乏しいことにも頷ける。「講釈師、見てきたような嘘をつき」ではないが、著者の想定には無理がなく、思わず納得させられてしまう。

引き際を心得て人生を全うした賢人と、功成り名を遂げながらも出処進退を誤って哀れな末路を辿った才人とを対置するのは司馬遷の『史記』に顕著な手法だが、本書の筆法も、絶妙な処世術と清貧な隠遁生活を尊ぶ中国社会の価値観をきちんと踏まえている。


天才で恬淡とした孫ピンと、秀才で強欲なホウ涓(これまた漢字表示できない)との違いの際立たせ方も秀逸。様々な創作を交えて、一見すると僅かに思えるが実は決定的な両者の格差を浮き彫りにしている。そして、この創作がまた、非常にリアリティ溢れるもので、「実際にこうだったのではないか」と唸らせる。

特に感心したのがホウ涓が孫ピンを罠にかける動機の設定である。『史記』は、ホウ涓が同門の孫ピンの兵法の才能に自分のそれが及ばないことを感じていたため、と説くが、これだけでは同門であり、在野の人間にすぎない孫ピンを陥れる理由としてはちと弱い。著者が脚色した、孫ピンとホウ涓との関係はより複雑で、かつホウ涓が孫ピンを危険視した動機としてより説得的である。また呉起や商鞅まで登場させたことで、孫ピンとホウ涓との対決の物語に奥行きが生まれた。



ラストがあまりにあっさりとしているのが聊か物足りないが、最近は保身に汲々とする政治家や官僚を見てやりきれない思いになることが多いだけに、2人の孫子の爽やかな生き方は殊更に胸を打つ。今だからこそ読み返したい名作である。

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2007/07/20 17:23

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2009/01/05 23:42

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2012/04/05 01:30

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2012/08/25 10:43

投稿元:ブクログ

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