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最後の最後に「なんですとー!」ってなります
私の場合、海外小説につきものなんだけど名前が覚えられない!人物の呼び名がいきなり愛称になったりすると「誰ー!?」ってなる…
翻訳小説特有の文体で読みにくい箇所がありましたが、それがあまり気にならないくらい綺麗にまとまったお話だと思います
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正確には★3.5 ミステリとオカルトの融合における先駆的作品(あるいは古典的名作)という評価に違わず五章立ての第三章からぐいぐい引き込まれる力は凄い。だがいささか時代がかった饒舌さ、トリックの新奇さ、そして一番の肝であるオチといった部分に関しては70年以上前に書かれたものであることを差し引かなければならないか。
“古典”とか“名作”と呼ばれるものは出来る限り早いうちに読んでおくべきだなあと再認識させられた。
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『疑問の点をそれとはっきり言いあらわしようがないのだから、答えの出しようが無い。』
びっくりするほど完成度が高い、と思った。回収すべき伏線は、すべて綺麗に回収しているし、残すべきところは、しっかり曖昧に残している。最終的に、本書をミステリーととるか、ホラーととるか、それは読者次第だろう。自分は、ミステリーととったため、この評価とした。
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私的には「?」です。面白い?これ?『夜歩く』のほうが面白かったような(内容は覚えてないんだけど;;)
文章が読みづらい。原文のせいか訳文のせいか、両方のせいか時代のせいか。
テッドとマリー、クロスはともかく、デスパード家の人々(特にマーク)は何言ってるのか謎だし…会話をしたくないタイプだ。
解説に、ブランヴィリエ侯爵夫人の事件と二重写しにして云々と書いてあったけど、二重写し?に、なってますか???どこが?
最後の「独り言」部分は雰囲気あったし、本当につながってたんだな、と思えるけど、それ以外はいまいちどうなのかなあっていう。
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ホラー風味のミステリー。いや、結論的にはホラーなのかもしれません。
あとがきでは絶賛されていますが、イマイチ琴線に触れませんでした。
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けっこう読みにくくて、まったく内容も覚えてないけど、ほんのひとつのフレーズだけ心にひっかかった部分があった。なにかひとつだけでもそういう文に出会えればその本を読んだ価値があるというようなことを小山清が言っていたような気がする。まったく同感だと思った。
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弟に薦められたミステリの古典。さすがの完成度であっという間にはまってしまった。「おっと、そーきたかっ!?」的な最後のオチはどう解釈すればいいのやら…。薦めてくれた弟と議論したいところだ。やっぱたまにはミステリ本も読まないとだなー。
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ブランヴィリエ侯爵夫人と言えば、中二病御用達のモチーフじゃないですか。
ロジックと幻想が交錯する構成も、現代では書きつくされてしまったのかなあ。
この雰囲気、初読当時はすごいっ!って思ったのだけど。
あるモチーフを誰かが開拓すると、その後追随してより洗練した形に磨きあげる人がいる。
それは悪いことじゃないんだけど。
スタイリッシュな現代風の姿だけを知る人が、さきがけとなる作を読んで「だせっ」と思うとしたら、切ないなあ。まあ仕方ないことなんだけど。
1がなければ1000はない、その1だったりするんだけど。
(0.1たりえるいにしえの物語は、もちろんあるのだろうけど)
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アメリカを代表するミステリ作家、ジョン・ディクスン・カーの代表作の一つにして、1930年代のミステリ黄金期の晩期を代表する傑作長編。
資産家老人の不可解な死亡と、墓地からの謎に満ちた遺体消失。そして時代を超えてじわじわと足元を侵食するかの様な毒殺魔の恐怖。現代の様々なホラーとミステリの源流となり、影響を与えている事が見てとれる、非常に完成度の高い作品です。特に私はホラー小説としての面白さを感じ、何者かに首筋をそっと撫でられている様な恐ろしさを感じました。
巨匠が巨匠たる所以を知ることのできる名作。読後の満足感を保障致します。
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火刑法廷読んだ。なんだよー結局ソレかよ反則やんーって呟くつもりでいたんだけど、エピローグはそんなレベルじゃなかった。なるほど……これが怪奇小説の才、カーの実力か……もうどっちとして読めばいいのか大混乱だけど、単純に言うと、おもしろかった
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再読。魔女(毒殺犯)伝説とアメリカ郊外の田舎屋敷の事件の絡ませ方が、作品全体に漂う雰囲気作り、そして事件の真相と上手く融合しおり素晴らしい。
発端である「第一部 起訴状」から「第四部 要約」に至るまで、視点人物である「エドワード」の気持ちに寄り添いながら、妻「マリー」が「不死の人」なのか?「毒殺犯」なのか?…と、常に緊張感・不安感に苛まれる中で読者も一緒に振り回され、最後「第五部 評決」で見事に放り出される感は、何度読んでも良い(笑)
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情景が想像しづらかったためこの評価。
考察パートは古典ミステリっぽく、ここらで好き嫌いが分かれそう。ぼくは中間。
ただ、結末のおどろおどろしさはすさまじかった。
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17世紀の毒殺魔と酷似する妻、隣人の屋敷で起こる毒殺疑惑、コンクリートで埋められた墓の棺から消えた死体、壁の中の在り得ない扉から消えた古風な女性・・・
様々な謎が現れて、次々に検証されては、その不可能状況を強めていく。
それらを紐解く真相もなかなか見事なのに、さらにそれを超える結末が・・
越えるというか、別の見方とでも言うか・・何にせよ、森博嗣さんも書評で言っていたが、確かにそこまであった世界がひっくり返るような終わり方にはゾッとするものがある。5章“評決”に入る手前の1~2ページの展開には、かなり驚かされた。厳密にいうと、“結局どうなの?”と言いえる終わり方なんだけど、個人的にはとても凄いと思う。
しかし、やっぱり翻訳物は読みにくくて仕方が無い・・
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再読。不可能犯罪とオカルト趣味がたっぷり詰まったJ.D.カーの代表作。
主人公の周辺で起こる二つの密室からの消失事件、見え隠れする"不死人"の存在と、不穏な空気の漂う展開に加え、すべてを"合理的"に解決するシンプルともいえる解答が秀逸。さらにエピローグで待ち受けるある趣向には息を呑むばかり。
改めて言うまでもなく大傑作ですよ。
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出版社の編集者であるエドワード・スティーヴンズは、犯罪研究作家の新作原稿を読んで愕然とした。そこにはフランスで殺人罪で処刑された女の写真――自分の妻の写真――があった。しかも名前まで一致していた。疑問を抱えるその夜、隣人のデスパードが友人と主に相談に訪れ、先日亡くなったデスパード家の前当主は、実は毒殺されたのではないかとの疑いがあるという。疑惑を確かめるため墓を暴くと、棺から遺体が消えていた…。17世紀の毒殺者マリー・ドーブリーと妻がダブり、二人の関係にはオカルト的な繋がりのようなものを匂わせ、作品を怪しい雰囲気にさせている。墓を暴くために道の舗装をはがし、板石を開け納骨所の中に入り込む場面もヒヤヒヤする。そのほか、使用人の幽霊目撃証言などのように、前半は怪奇色の濃厚な場面が続く。このままホラー要素続きだと読み続ける自信がないなぁと思い始めた頃、警部が訪ねてきて現実的な展開に変わってくるのでちょっとほっとした(ビビり)。警部の疑惑の目に対抗し、理詰めに応酬する主人公。関係する誰もが一見完璧なアリバイを持ち、毒殺容疑と遺体喪失の謎は解けず、八方塞がり。そこへ犯罪研究家が加わり、詰めの一手で犯人が明らかになる。しかも○○はそこで死んでしまう。このあたりの過程が論理的で、十分ミステリとして面白かった。だがこのあとのラスト(第五部:評決)で、妖しさが付け加えられ、ただのミステリでは終わらせないところが巧い。読み始めの読みづらさを差し引いても、全体的な印象は良作だと思った。