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紙の本
「いたずら」の垣根を越えた「犯罪」もいっぱい。昔ばなしの大らかさ!
2001/03/07 14:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分のためにも子どものためにも断片的にしか読んだことのない日本昔ばなしを、ちょっとまとめて読んでみるか…と思い、全3巻からなる岩波文庫のシリーズを入手した。これが実に面白い。まさに昔ばなしは、お話の宝庫である。
昔ばなしの扱いには、専門家の意見がいくつかある。
以前、子どもの本の仕事をしていたときに、よくその壁にぶつかっていたのだけれど、まず、原話にできるだけ忠実であるべきだという姿勢がある。
「昔ばなしは、もともと語りにより伝承されてきたのだから、絵本や挿絵つきの童話のような体裁で作ることはけしからん」
「語りの口調を変えたり、はやし言葉や登場人物の名を置き換えるのも芳しくない。短縮するのもおかしい」
などという声である。しかし、原話を当たろうにも、名もない沢山の民衆によって語り継がれてきたものだけに、本家本元というのが見つかろうはずはない。
「語り継がれ、語り継いでいくものなのだから、語り手たる私がいくら脚色してもOK!」という考え方も一方にはあるだろう。
かくて、お話は、より面白く書き換えられ、しかしあんまり残酷なものは幼児相手にはよくないからという配慮で、ソフトにまとめられる状況などが出てくる。
変化の激しい「日本語」をめぐる議論とよく似ていて興味深い。
このようなことで、子ども向けの絵本一冊、お話集一冊の仕上がり感が実にまちまちになってくる。よくできた再話もあれば、「これはちょっと」と首をひねりたくなるようなお粗末なものもある。
原話というニュアンスに近いものがあるとすれば、それがこの岩波文庫シリーズの編者・関敬吾が日本じゅうを旅して村々のお年寄りたちに語ってもらった話を書きとめたものなのであろう。全部で600以上に及ぶ口承物語の中から、選ばれたものが収録されている。
この第1巻には、日本人の常識といってもいい「こぶとり爺さん」「かちかち山」のほかに、結構知られている「たにし長者」「天降り乙女」「絵姿女房」「天ぶく地ぶく」「「牛方と山姥」「飯くわぬ女」「尻尾の釣」他、40余話が載っている。
有名な「かちかち山」でもわかる通り、婆さん汁とか、背中の大やけどとか泥船を沈めるなどの表現は残酷で、いたずらを通り越した犯罪がいっぱい。昔の人々の発想のすごさに圧倒されるが、無名な話の中にも、残虐なことをしたい放題、うそをつきまくって稼ぎたい放題なのに「めでたし、めでたし」といったピカレスクものが多く、「ええっ、これで許されちゃうワケ?」と驚かされる。
小さい頃に触れた昔ばなしとのギャップを楽しんだり、よみがえるなつかしさを堪能するのもいいし、ホラーやクライム・ノベルのつもりで新たな発見をするのも愉快である。
紙の本
流石、岩波文庫。
2020/09/05 15:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は『こぶとり爺さん・かちかち山』というだけに、所謂、日本昔話です。本書自体の厚みもそれほどある訳無いので、文庫故のハンディ感は多いに享有出来ます。
但し文体は岩波だけに一般の文庫より小さいです。この文体の小ささが今やお気に入りになってしまう中毒になっているのですが・・。また、こぶとり爺さん・かちかち山以外にも実に多くの昔話が収録されており、興味深く読了しました。
子供の頃はよく『まんが日本昔ばなし』をテレビで見ていましたが、それを彷彿とさせます。
本書は最初に注記がありますが、方言の表現が随所に出てきます。ちょっと分かり辛い面がありますが、特徴の一つとして理解する事にしました。
紙の本
鶴女房も、魚女房も
2021/05/31 23:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
グリム読んだら次はこっちですね。
いや、順番が逆か。
現代日本の大人にこそ
じっくりと読み味わってもらいたい
文化遺産。
どうせなら、2巻の分冊にはせず、
まとめて一冊にしてもらいたいところです。
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