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この本は言語学の入門の入門の本なのですが、例えば、「ゴキブリラーメン」という名称のラーメンが世の中に存在しない理由を言語学的に説明したり、というように、難しい問題を易しくわかりやすい例で解き明かしてくれる、開眼の書なのです。
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「身近な現象のなかにことばの不思議を探り、言語の本質から現代言語学の先端的テーマにまで説き及ぶ」とあるように、発行されたのは1980年とだいぶ前だが、当時流行していたことが取り上げられていて「へー」と思った。
その中の1つが、「タモリの言語学」だ。タモリと言えば、今日で「笑っていいとも」を卒業したが、今日のゲストは北野武だ。表彰としてあの「インチキ作曲家」の話題を所々で取り入れていて、たけし流の表彰式となった。タモリのことを「(略) イグアナの形態模写、4カ国語マージャン、意味不明なハナモゲラなどの卓越した芸で一部のえせインテリの集団から熱狂的な支持を受け(略)」と評した。
ハナモゲラ語とは、著者曰く「タモリはハナモゲラ語といっているが、正直にいって、これは言語ではなくノンセンス・ワードであり、このノンセンス・ワードを使っておかしさを出しているところにタモリの秘密をとくもう一つの鍵がある。」と述べている。最初は、他の人が考えたものをタモリなりに考えて発展させていったのがハナモゲラ語か。
「ことばの旅」では、昔はある言葉が伝わる過程でいろいろな言い方やスペルになっていたが、「何か珍しいものが出てきたとき、今ではその日のうちに情報が全世界をかけめぐり、地球上の何ヶ所でも情報を受け入られるので、ことばが線状に移動し、それぞれの土地で定着し、そこから次へ移るというような余裕はない」として、言葉が広まる速さによって違う形で伝わる現象が無くなっているとしている。24時間放送のニュースやインターネットがある時代がそうさせるのか。
この本では、人名や地名などについても言及している。言語学というとそうも堅苦しいというイメージが付きまとうが、この本は読みやすかった。
たけしの表彰状
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20140331-1278283.html
ハナモゲラ語
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%8A%E3%83%A2%E3%82%B2%E3%83%A9
千野栄一
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E9%87%8E%E6%A0%84%E4%B8%80
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言語学者の著者がタモリの四か国語麻雀を考察しているのが興味深かった。
宇宙人との対話など、面白くて読みやすいネタが多い。