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アベルの島 みんなのレビュー
- ウィリアム・スタイグ (著), 麻生 九美 (訳)
- 税込価格:1,320円(12pt)
- 出版社:評論社
- 発売日:1980/01/01
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高い評価の役に立ったレビュー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2016/09/15 00:52
ネズミ版ロビンソン・クルーソー
投稿者:M77 - この投稿者のレビュー一覧を見る
嵐で川の中の島に流れ着いたネズミのアベル。
たかが川でも、ネズミにとっては岸が遠い。
結婚していてもお母さんのお金で暮らしていた上流階級ネズミの初めての仕事は、無人島サバイバル生活だった。
この手の話では付き物の、希望と絶望の繰返し、自然の美しさとその中での孤独が、ちゃんと描かれている。
島での食べ物よりも冒頭のサンドイッチの方が遥かに美味しそうだったのは、ちょっと残念。
低い評価の役に立ったレビュー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2000/08/16 16:18
才人、ウィリアム・スタイグのすみずみまで磨き込まれた珠玉の一作。繊細で美しい、そして児童文学には珍し
投稿者:赤木かん子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はねずみの青年アベル。
優しくて気立てもいいのですが、息子を手放せない母親にスポイルされたまま、それが苦しいと感じるところまで辿りついていません。美しいアマンダに一目惚れして結婚しても、親の家から出ようなんて思いつきもしないのです。
というわけで本人は何の苦痛も感じてないんですがこのまま中年になったらやっぱり困るよね、と神様だかスタイグだかが考えたのか、ある日ピクニックに行った時にアマンダの帽子が飛ばされたのです。
で、追いかけたアベルは川に落ち、偶然川のなかほどにできた砂州に流れ着いたはいいのですが、そこから出られなくなってしまった。
初めは誰かすぐにきてくれるだろうと思っていたのに誰もきてくれない。
というわけでお坊ちゃんのアベルもようやく自分が生き延びる算段をしなければならないということに気づき、あまりなにもできないのでカエルにまで笑われ、生まれて初めて自分は半人前だったんだ、ということを理解するのです。
そうして一年。
アベルはアマンダ恋しさのあまり、彼女はまだ僕を待っててくれるだろうかと不安になりながらもついに島を自力で脱出し、愛しのアマンダのもとへとんで帰ります。
そうして嬉し涙にくれてアマンダと抱きしめ合った時のアベルはしっかりした一人前の青年になっていた、という、うーん。これって確かに人間を主人公にすると描きにくいねえ、スタイグってやっぱり天才、でも主人公がねずみだと、ティンエージャーたちは気付いてくれないかも、という一冊です。
読んだ後、自分も少しいい人になれた気がする極上本の一冊です。
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紙の本
ネズミ版ロビンソン・クルーソー
2016/09/15 00:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M77 - この投稿者のレビュー一覧を見る
嵐で川の中の島に流れ着いたネズミのアベル。
たかが川でも、ネズミにとっては岸が遠い。
結婚していてもお母さんのお金で暮らしていた上流階級ネズミの初めての仕事は、無人島サバイバル生活だった。
この手の話では付き物の、希望と絶望の繰返し、自然の美しさとその中での孤独が、ちゃんと描かれている。
島での食べ物よりも冒頭のサンドイッチの方が遥かに美味しそうだったのは、ちょっと残念。
紙の本
ホントの一人立ち
2003/04/11 14:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しま - この投稿者のレビュー一覧を見る
新婚ほやほやのネズミのアベルとアマンダは、愉快なピクニックの途中で嵐
に出会ってしまいます。
嵐の中、なんとかほらあなに避難したと思ったのもつかの間、アベルは飛ん
でいったアマンダのスカーフを拾うためにほらあなを出てしまい、そのまま、
がけを落ちて、川を流され…ついたところは、なんと離れ小島だったので
した。
さて、アベルは自分以外だれもいない小島で、なんとかして愛する妻アマン
ダの元へ帰り着くことができるでしょうか?
お金持ちで甘やかされて育って、結婚しているのにもかかわらずお母さんに
お金をもらって暮らしているようなアベルの、孤独で独創的な冒険の物語です。
紙の本
才人、ウィリアム・スタイグのすみずみまで磨き込まれた珠玉の一作。繊細で美しい、そして児童文学には珍し
2000/08/16 16:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:赤木かん子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はねずみの青年アベル。
優しくて気立てもいいのですが、息子を手放せない母親にスポイルされたまま、それが苦しいと感じるところまで辿りついていません。美しいアマンダに一目惚れして結婚しても、親の家から出ようなんて思いつきもしないのです。
というわけで本人は何の苦痛も感じてないんですがこのまま中年になったらやっぱり困るよね、と神様だかスタイグだかが考えたのか、ある日ピクニックに行った時にアマンダの帽子が飛ばされたのです。
で、追いかけたアベルは川に落ち、偶然川のなかほどにできた砂州に流れ着いたはいいのですが、そこから出られなくなってしまった。
初めは誰かすぐにきてくれるだろうと思っていたのに誰もきてくれない。
というわけでお坊ちゃんのアベルもようやく自分が生き延びる算段をしなければならないということに気づき、あまりなにもできないのでカエルにまで笑われ、生まれて初めて自分は半人前だったんだ、ということを理解するのです。
そうして一年。
アベルはアマンダ恋しさのあまり、彼女はまだ僕を待っててくれるだろうかと不安になりながらもついに島を自力で脱出し、愛しのアマンダのもとへとんで帰ります。
そうして嬉し涙にくれてアマンダと抱きしめ合った時のアベルはしっかりした一人前の青年になっていた、という、うーん。これって確かに人間を主人公にすると描きにくいねえ、スタイグってやっぱり天才、でも主人公がねずみだと、ティンエージャーたちは気付いてくれないかも、という一冊です。
読んだ後、自分も少しいい人になれた気がする極上本の一冊です。
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