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紙の本

ダルジール警視シリーズ第2作

2001/09/26 21:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ケルレン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 大学構内で白骨死体が発見される事件が起きた。次々と明らかになる大学内部のスキャンダルや学生たちの道徳的退廃などに、ダルジール警視はあきれかえり、大学出のパスコー部長刑事に毒づき、さんざん皮肉を浴びせながら捜査を進めていく。やがて、スキャンダルの渦中にあった女子学生が殺され、カリスマ的魅力を持つ自治会長を中心とした学生達は反抗的な行動に出る。混乱を深める大学の中で、ダルジールは言葉をあやつるしか能のないインテリたちを罵りながらも、真相に近づいていく。
 ヒル自身が大学卒業後に大学講師をしていた経験が盛り込まれているのか、講師や教授たちがいかに閉鎖された社会にいて世間とずれてしまっているかが、いくつかの典型的な人物像を通してリアルに描かれている。また、随所で現代の大学教育を痛烈に皮肉っているが、ヒルは別に嘆いているわけではなく、そもそもが大したところではないんだと言っているように思われる。
 舞台となる大学は、パスコーの元恋人エリーが講師をしていて、事件がきっかけでよりを戻すことになる。三十を越えて互いにいまだ独身、頭が切れてプライドが高いもの同士の駆け引きが面白い。

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2011/08/22 17:16

投稿元:ブクログ

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2012/12/15 21:59

投稿元:ブクログ

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