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海の向こうで戦争が始まる みんなのレビュー

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みんなのレビュー51件

みんなの評価3.8

評価内訳

51 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

奇妙な静けさ

2006/09/26 16:31

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 芥川賞を取った「限りなく透明に近いブルー」と 大傑作「コインロッカーベイビーズ」の間に書かれたのが本作である。
 小品と言って良い。どちらかというと 地味な印象を受ける。但し 僕は 個人的には この作品が一番好きだ。
 静謐という言葉が 村上に似合うとしたら この作品だと思う。奇妙な静けさが 全篇に漂う。水墨画のような たたずまいながら 極彩色のきらめきが キラリと光る。
 説明にしにくい。しかし そんな本です。

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紙の本

これこそ原点

2004/02/28 01:39

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今や、社会の好感度アンテナと化した感のある村上龍だが、センセーショナルなデビュー作『限りなく透明に近いブルー』を書き終えて、傑作『コインロッカー・ベイビーズ』を書くはざまの、この作品ほど、村上龍の文体が輝いていた時はないのではないだろうか? モチーフにも物語にも頼らず、ただ、文章それ自体が、「文学」である、そんな稀有な体験を感じさせてくれる1冊である。(そのカラフルさは、とても、文字表現とは思えない。)

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紙の本

なぜ、海の向こうで戦争が始まるのか?

2023/04/25 22:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

海辺で出会った女性は「僕」の目に町が映っていると言う。その町の廃棄物置場には少年たちがおり、洋服屋は癌で入院している母親を見舞っており、獲れた巨大な魚が港で披露され、その日に行われる祭りに大勢の人々が訪れる。海の向こうのその町は、沸騰する人々の熱気が溢れ、そして、戦争が始まる…。
「僕」の頭にある町は想像なのだろうか。将来、見ることになる町なのだろうか。
 暴動は人が集まることで起こるのだろうか。破壊する意志があって暴動を起こすために人は集まるのだろうか。人間の破壊しようとする欲望が戦争を行うのだろうか。
 「僕」と女性は対岸で静かに素敵な時間を過ごしている。すでに『限りなく透明に近いブルー』に垣間見られるモチーフであるが、この小説は今読んでも一つの寓話として読み捨てることのできない高みに達していると思う。

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紙の本

不穏、でありながら

2019/03/05 18:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:beach-side - この投稿者のレビュー一覧を見る

不穏でありながら、潔癖な空気が張り詰める作品世界。後にも先にも、本作以外では感じられないんじゃないかと思わせるくらい、村上龍の何かが冴えまくっている。唖然とするほどの傑作。

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紙の本

危険なカタルシスに引き込まれる

2022/09/18 00:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る

海の向こうに見える街は、どこか退廃的で、不衛生で、気持ちの良い街ではない。そんな街に住む人々が、年に一度の祭で狂乱し、やがて戦争が始まり全てを無に帰していく。「戦争」ほど暴力的で怖いものはないと認識しながらも、戦争によって浄化されていく描写が、危険なカタルシスを感じさせて引き込まれる。作中唯一固有名詞を与えられた、「フィニー」の存在で物語が引き締められていて、この巧みな緩急の付け方がクセになるのです。著者が芥川賞受賞した、「限りなく透明なブルー」の次に書かれた本。やはり他のどの作家よりも、作者からの高い熱量、筆圧までもがひしひしと伝わってくる。

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紙の本

リセット

2001/02/10 16:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Achille - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「シムシティ」「シムアース」といったシミュレーションゲームソフトがある。市長や創造主となって世界を作っていくというものだ。プレイヤーが作った世界の中で人々は家を造り、仕事に通い、家族と生活を送る。

 近年、ハードウェアの進歩とともに、そういったゲームに出てくる人々の描写もリアルになってきている。やがてゲームの中の人々は意志をもって、独自の考えや様式をもって行動し、世界を作り上げていくようになるに違いない。そしてそのゲームのプロデュースは村上龍にやってもらいたい。

 シミュレートされたデータに基づいて基本的な日常生活を送るだけでなく、愛し合い、憎しみあい、殺し合い、そして死んでいく。その死体の腐食状況やまとわりつく蠅の一匹一匹までも細密画のごとく描写できるのは、村上龍をおいて他にはいないだろう。

 この作品でも、そういった村上龍ならではの細密映像がオムニバス的に散りばめられる。手法的には前作「限りなく透明に近いブルー」に近いものを感じさせるが、時代性を反映していない分、普遍的な読みやすさがある。

 「シムシティ」では、ゲーム内で自分が作り上げた街を破壊することができる。実はこれが何ともいえず楽しい。人には皆そういった「リセット願望」があるに違いない。ゲームをやらない人も、本作で近い感覚を味わうことになるだろう。

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紙の本

海の向こうで戦争が始まる

2001/03/19 15:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:55555 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 女、男、父、洋服屋、母親、衛兵、衛兵の妻等など、この小説は固有名詞ではなく抽象的で半ば具体的な人物名の描写を断絶的に繋ぎ合わせながら、戦争をベースにして夏祭りに収斂してゆくようグロテスクに陥りかねないエロティシズムのようでメランコリックな描写で日常生活の緊張を描いている。
 しかし、フィニーという固有名をもった若い女性が出てくると話は一転して、どこか現実味を帯び、はっきりとして、主張のようなものが恥じらいもなく語られ、太陽の落日と共に小説もぼやけながら沈んでゆく。

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2004/10/08 13:43

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2005/05/04 11:21

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2006/03/18 23:30

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2007/11/07 01:04

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2007/11/10 16:26

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2008/01/25 00:56

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2008/05/04 01:29

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2008/06/14 10:55

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