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「色が白く端麗な顔立ち」「やや派手めの薄茶色の背広に、細かい格子のネクタイ。服装に神経がゆき届いている。」「その態度が、舞のように優雅で隙がなかった。」
初対面での「亜愛一郎」氏は人の眼を引く外見をしている。・・のに、口を開くと「残念」な人。
頼りなげな様子に大丈夫?と心配になるけれど、事件はばっさりと解決していく。
探偵?刑事?と思っていたら、なんとカメラマンだったり。いろいろと意表をつく。
なんと言っても「亜愛 一郎」かと思ってたのに「亜 愛一郎」だったことが衝撃的。
登場人物の名前が難しい人が多いのはなぜなんだろう。
各章のタイトルが何処かで聞いたことがあり、それに関係してる?なんて勘ぐってみたり。
どの話も殺人が絡んでいるので決して軽い話ばかりではないのに、彼の出現のせいかクスリと笑ってしまう。
そして予想出来ない展開がマジックのようで楽しかった。
大弥勒菩薩?の掌で死んだ黄金仮面のお話と戦争の悲痛な話と南の島の祭司が絡んだ「ホロボの神」が印象的。
解説が栗本薫!なんだか得した気分になる。
「必ず名探偵辞典の第一番目に来るように」と登場したのが亜愛一郎氏なのかー。