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すべてひらかなで書かれた詩集。
「みみをすます」「えをかく」「ぼく」「あなた」「そのおとこ」「じゅうにつき」
むずかしい言葉など ひとつも出てこない。
図書館の児童書のコーナーに置かれているくらいなので 小さい子どもにも理解できる。
それでいて あぁ この深さはなんということだろう。宇宙の真理とでもいう風な。
ひとたび触れると これ以外でなどあり得ない と思わせられてしまう。
言葉に決して溺れることなく 過不足なく伝えることが これほどまでに気持ちの好いものだということに 改めて感嘆。
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言葉ってこんなにも静かで力強いものなのか!と感じる詩集。大きな声で音読していると、自分の体内を何かサラサラしたものが流れていく感覚がする。
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すべてひらがなの詩が、こどもにも読めてとても良い。
日本語の音の響きの美しさに気づかされる本です。
子供たちが大きくなってもずっと好きでいてもらいたいな。
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「みみをすます/きのうの/あまだれに/みみをすます」すべての人の心にそっと入りこむ和語のしなやかなリズム。日本ではじめての暗誦に耐えうる長編平仮名詩集。
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逸らさない視線と全ての言葉が生々しくそこにある。
詩集としてはサイズがかなり大きい(持ち運び難い)ですが、これはこの装丁・紙質じゃないと駄目。
挿絵の版画も秀逸。
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現代の詩人で最も有名な方なんじゃないでしょうか。個人的には「スイミー」の翻訳が印象的です。
この人の詩は、本当に日本語ってキレイなんだなって気づかされます。大好きですね。
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「・・・/ろくがつは/ふるい/にんぎょう/あめの/しずくにぬれた/がらすのむこうを/みつめる/ひとみ/どこへもいかずに/たたずんで/だれかを/まっている/ひとことも/くちをきかずに/いつまでも/こどものまま/いつまでも/ほんのりと/ほほをそめて」
ながく、ゆるやかに、たにがわさんの、ことばが、つづく。
あたたかく、やさしく、ひらがなで、ことばを、つづる。
こういう、せかいも、たまには、いいかも。
【7/5読了・初読・市立図書館】
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*みみをすます *えをかく *ぼく *あなた *そのおとこ *じゅうにつき
みみをすます
きょうへとながれこむ
あしたの
まだきこえない
おがわのせせらぎに
みみをすます
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淡々と、ひらがなで綴られているのですが、
地球の輪廻を思わせ、ただ、甘くやさしいだけにかかれた詩ではないところが素晴らしいと思った
子供の時に出会っていたら、衝撃すぎて眠れなかっただろうな
とても不思議な詩集
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谷川俊太郎さんの詩集の中で、最も好きな1冊です。
すべて、ひらがなで書かれており、朗読もしやすいです。
この詩集の中の「あなた」という詩が、大好きです。
何百回も何千回も読みましたが、読むたびに、いつもせつなくなります。
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ほとんどひらがなの長編詩。カタカナも数えるくらいしかない。平易なことばと心地よいリズム。身近な情景からだんだん外に外にと広がっていって、気づくとすごく遠くて高い視点に立っていてびっくり……そんな感じの詩集。
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短い文節で改行される6篇の詩。一つ一つの言葉がパッパッと入ってきて自然とリズムが生まれます。柳生さんの絵、子供が描いたような絵ですが、胸に突き刺さるような感じがしてドキドキします。「みみをすます」まるで音楽を聞いているよう。テレビを消して無音の中で読みたい詩。「えをかく」頭の中にアニメーションが浮かぶ。立体的に絵が動く。言葉で絵を描くのは限りなく自由で楽しい。「ぼく」生まれて死ぬまで。何故か胸の内(お腹の底)が熱くなって泣きたくなりました。谷川さんの死生観。生きるってこういうことかもしれない。「あなた」誰かを愛したら読みたい詩。一緒にいるのにわたしとあなたは違う。悲しくて愛おしい詩。「そのおとこ」怖くて暗いけれど、ハッとさせられる詩。「じゅうにつき」変わった組み合わせだけど、それしかないように納得もする。最後、風に回るかざぐるまが爽やか。
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「授業で小学生と一緒に音読するのに良い詩はありませんか。」
と尋ねたら、書店員さんが
「やはりこの人は何を書いても詩になりますから。」と
勧めてくれたのがこの本。
子供達が喜びそうだと思ったが、
結局、一番楽しんだのは大人の私。
うねうねとカーブを描くひらがなって、
なんだか柔らかくて、目に優しくて、
可愛い生き物みたいだと本をまず開いて思った。
しかし、そんなひらがなで組み立てられた6つの詩は、
ただ可愛い生き物を描いたものではなかった。
時にぞくっとさせられたり、しみじみと哀しかったり。
谷川さんの組み立てたひらがな達に、
色々な世界へ連れて行かれ、旅をさせてもらった。
「あなた」と「じゅうにつき」って詩がお気に入り。
夜、眠りに入る前にこの本を開いて、
ぼうっとしながら読むのが意外と楽しい。
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小さい頃から繰り返し読んでいる。
じゅうにつきとえをかく の詩が好き。
クレヨンとお絵描き帖を手にして
詩のまねして絵をかいてた小学生の自分。
あのころから、ずっと好き。
すきなものはかわらないのね。
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谷川俊太郎は本当に大好きな詩人.
ものすごくいろいろな感情を僅か数行に納めることができる人.
何がすごいかというと,その感情を受け取るのに,読み手の能力がほとんど問われないということがすごい.どれだけ素晴らしいといわれている哲学書でも,読み手がそれらのことに関して一度突き詰めて考えたことがないと,読んでもちんぷんかんぷんなのに,谷川俊太郎の詩はそうじゃない.だから良いと思う.
ただし,大人になって柔らかな感性を失ってしまった人はこの例に当てはまらないんだけど.
(ひとつのおとに ひとつのこえに みみをすますことが
もうひとつのおとに もうひとつのこえに
みみをふさぐことに ならないように)