紙の本
ハックルベリーフィンの冒険
2022/06/25 10:21
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投稿者:ねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
マーク トウェイン面白い。
紙の本
純朴な田舎くらしに溢れる優しい気持ちを思い出した
2023/07/09 08:27
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投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
トムソーヤの冒険、そして本書上巻では不良少年だった筈の主人公ハックルベリー・フィンが思慮分別に富む人間味溢れた少年として描かれる。
後半にからサプライズで登場するトムソーヤが寧ろ小難しい御託を並べる小姑として脇役に徹する。完全な主客逆転だが、素直な心の持ち主であるハックルベリー・フィンに共鳴していく。悪党どもがこれでもかというくらいの悪役に徹し、読者にも彼らに対する憎しみが昂じていくが、主人公たちはその悪を懲らしめてくれる。ストーリーは分かりやすくどんどん読める。
古き良きアメリカの田舎暮らしを堪能でき、和みながら「先の天下の副将軍」が登場する某時代劇ばりの勧善懲悪で幕を閉じる冒険劇であった。ほっこりとした気持ちになった。面白かった。
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当時の時代背景を考えれば、これだけ反宗教的かつ反道徳的な作品を書くといぅコトはかなり狂気じみたコトだったのではナイかと思ぃます。
ダヴィンチを始め、天才と呼ばれる人たちは、どんなに隠された真実をも見通してしまえる故、どの時代にも苦悩が多かったのだろぅと思ぅ;
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ハックとジムは自由州への上陸に失敗。おまけにペテン師の王様と公爵まで背負いこんでしまった。筏の旅はなおも続く
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「トムソーヤの冒険」で有名な作家の「トム..」の続編的な作品でトムの仲間の一人ハックが主人公の冒険物語。
アメリカ南部が舞台で、暴力的な飲んだくれの親父から逃げる様に、筏での旅に出る。途中出会った逃亡奴隷である黒人のジムも加わり物語は進んでいく。
奴隷制が残るアメリカ南部(特にミシシッピ川)の
人、自然の描写が細やかで、人柄や景色がありありと浮かんでくる。
人への気配りが出来、聖人の様な心の優しいジムと話し方はがさつだけれども、良心を持ち1本筋の通ったハックのやりとりが物語のキモ。
大人の汚さを知り、ある意味それを達観しているジムは、大人の扱い方は心得ていて、物語後半で登場するトムとは思考面で対比をなしていて、そのコントラストが面白い。
結果よりも物事の過程をおもしろくする事に全力を注ぎ込む理想主義的なトム、現実的に一番効果的な方法で旅の困難を対処していく現実主義的なハック。
ハックが所々で発するセリフに世の中の無常さ
を感じ、思わずハッとしてしまう。大人にこそ読んで欲しい一作
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大学のマーク・トウェインを扱った講義で、資料として読みました。
作品背景の事など、難しい事を考えずに読めば楽しい作品だと思います。
途中登場するトムソーヤが自由人すぎて、軽く引きました。
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4月11日読書会課題。当日の朝にやっと読み終わって慌しくはあったけども、第一回目の課題としては最高だったぜ!
でも、わたしは前半のほうが好きかな、ジャクソン島に行って星を見上げるあたりまでのドキドキ感!
もちろん後半で王様と公爵が出てきてから、ハックが人間の汚さとか、狡猾さと向き合いながら、自分が正しいって思うことを選び取っていくとこも好きだけどね!いずれにしても読んでよかった1冊でした。名作だね!
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(上巻のレビューからの続き)
さらに冒険や南部の様子以外に、ハックの内面の葛藤なども描かれていて、微妙な心理の揺れ動きなんかが分かって面白かった。また、文学が専門の人は、この作品における川の持つ意味、とかを考えたりするんだろうか、とか思ったりした。
トムソーヤーは読んだことがなく、解説にも書いてあったが、はじめはトムソーヤーの続編として書かれたそうだ。でもやっぱり下巻でトムソーヤーが登場してからは、多少退屈だった。ハックとジム二人のときは、二人が現実の差し迫っている危機を何とか打開しようとして、ハラハラさせられる部分も多かったが、トムが出てきてからは、現実の危機は前と同じように差し迫ってるのに、やたらとトムの対応が悠長で、あまりのギャップについていけなかった。だからと言って全体の印象や面白さは変わらないので、やっぱり読んでみる価値のある本だと思う。(10/11/01)
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上下巻一気に読めた。方言というのか、べらんめえ口調が分かりづらかったが、リアリティーがあって良かった。
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傍からみたら最低限の教育も受けていないガサツでしかない浮浪少年ハック。だけれど、その内には勇気と誠実さと、ありのままの自然を愛する豊かな感受性が隠されている。
これらのことが第三者の視点からでなく、すべてハックの行動や独白から読むものに伝わるようになっている。
これが実に見事で、まるで本当に独りの少年が語っているかのようなリアリティがある。
物語の展開を云々することは容易だが、この作品の本質は"冒険"にはなく、あくまで一人の孤独な少年の内面を描き出すことにあると思う。
結末はいかにも創作だが、実はこれはハックの願望を具現化した妄想であるとしてもなんら矛盾しないように思う。
とにかく、少年の心理をここまで鮮明に描き出している作品はなかなかないと思う。素晴らしい作品です。
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P112のハックが人間として生きるため、悪へと向かうことを決める場面。P246のトムのジムは人間発言。
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この物語は、黒人奴隷であったジムと父親に虐待をうけていたハックが自由を求め冒険に出る物語です。この物語の中ではハックの父親の死体が川から流れてくるシーンがありました。死体は道端や街中、家で見つかった方が自然であるような気がしますがそうではなく川であったのにとても不思議な気がしました。何故川である必要があったか少しですが私なりに考えていきたいと思います。
ハックとジムが旅に出るのもこの川からでした。いい代えると日常的な自然である川が非日常的な世界の入り口でありました。そこで、ハックは父親から虐待をうける恐ろしさから、ジムは奴隷という立場など自分の回りの環境がもたらす抑圧から解放されて自由を手にいれることができたのです。これは、自然の中に自分の存在を置くことで社会の中に自分の存在を置くときに生まれる選ぶことが出来ない環境から与えられる苦悩から、解放されたからではないでしょうか。川でなければ成らなかったのは、ハックにとって大きな存在である父親が川によって簡単に流されることにより、社会の中で与えられる存在や位置付けは自然の中では無意味だということを示したかったのではないでしょうか。
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ネタバレありです。
つまるところ、トム・ソーヤというキャラクターが好きかどうかで、この巻の好き嫌いは分かれるのではないでしょうか。ジムとハックのロードムービーからうって変わって2巻中盤からはトム・ソーヤ劇場です。決して面白くなくはないんですが、悪のりがすごいんです。まあ王様と公爵もひどかったので、言ってみれば2冊あわせて大半を悪のりが占めているとも言えなくもないわけですが、なんでしょう、トムは基本的にもっと安全なところにいてサバイバルではないので鼻につくのでしょうか。その、周囲の人間も読者をも唖然とさせるような悪のりこそがトム・ソーヤの持ち味なわけなので、良い悪いではなくて本当に好き嫌いの問題なんですが、僕は真面目なハックが好きです。
小4息子の感想「冒険いっぱいだった!」。小6娘の感想「 でもトムや公爵や考えること・やることがおかしすぎてついていけない部分もあった」。トムや公爵には子供たちも「なにやってんだよ!(*゜Q゜*) 」って感じで笑いながら呆れてました。
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訳:西田実、原書名:ADVENTURES OF HUCKLEBERRY FINN(Twain,Mark)
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【ハックルベリー・フィンの冒険 上・下】
マーク・トウェイン作、西田実訳、岩波文庫、1977年
面白かった。
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の主人公ホールデンが「20世紀のハックルベリー・フィン」と呼ばれると知って、初めてちゃんと読んでみたが、面白かった。
作者マーク・トウェインは1835年生まれで、日本で言えば「幕末明治の時代」に生きた人。
日本で若い志士たちが「黒船襲来」「尊皇攘夷」と立ちまわっていた時代のアメリカで、トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンといった少年たちが見る社会と自然を余すことなく描いた作家。
本書は浮浪児で自然を愛する主人公ハックフィンは暴力的で怠惰な父親から逃げ、逃亡黒人奴隷のジムと共にミシシッピ川を筏で冒険をする、という話。
刊行は1855年。6年後に奴隷制度の是非をめぐりのアメリカでは南北戦争が起きる。
アーネスト・ヘミングウェイが以下のように書いている。
ーー
あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する。……すべてのアメリカの作家が、この作品に由来する。この作品以前に、アメリカ文学とアメリカの作家は存在しなかった。この作品以降に、これに匹敵する作品は存在しない。
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読み終えたときに、子どもの時にみた映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出したのも、そんなに外れていない気がする。(死体が鍵だったり)
そして、「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」で柴田元幸が、「ハックはまだ下半身が目覚めていない。ホールデンは目覚めかけていてそれをすごく怖がっている。そこの違いは大きいですね。」と語っているのも1776年に独立したアメリカをなにか象徴する気がした。
2017年の今年は、
Change! を唱えた初の黒人大統領に代わり
Make America Great Again! をスローガンにする70歳の実業家が国民により大統領に選ばれた。
#優読書