紙の本
犯人を追い詰める迫力が圧巻
2020/07/19 05:19
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
結構当たり外れのあるカーの作品の中でも、かなりな秀作で、大好きな作品をご紹介!遺跡から青銅のランプを持ち帰ったヘレン。そのランプには、持ち主が消失するという言い伝えがあり、ヘレンはその言い伝え通り、みんなが見ている前で、家に入った途端に行方不明に!序盤だけでミステリー好きにはワクワクする展開。トリックを知ればシンプルながら、次々と伏線を回収しながら、犯人を追い詰めるヘンリー卿の迫力は圧巻。やっぱり本格物の古典はいいと感じる一冊でした。
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H・M卿シリーズ
エジプトで発見された青銅のランプ。エジプトからの帰国直前青銅のランプを持つヘレン・ローリングに対し不吉な予言をするアリム・ベイ。タクシーの運転手と争うH・M。H・Mに相談を持ちかけたヘレンの変心。ヘレンの帰国を持つ友人オードリー・ヴェーン、恋人キット・ファレル。セヴァーン館へ入ったまま消えたヘレン。ホールに残された青銅のランプ。新しく雇われた使用人たち。H・Mの訪問。消えたヘレンの母親の肖像。肖像を追うH・M。絵画修繕屋ジュリア・マンスフィールド。骨董品蒐集家レオ・ボーモントの登場。ヘレンの父親セヴァーン卿が発掘した黄金の短剣と黄金の香箱を追う人びと。秘書であるサンディと共に帰国したセヴァーン卿。セヴァーン館に入り消えたセヴァーン卿。夜中にキットを訪れたヘレン。消えたH・M。
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これはミステリーではなく
ジョーク作品でも
十分通用します。
だってあまりにもできすぎちゃっていて
どうしたのさ?と思うこと間違いなしですから。
あくまでもファンのための作品なので
H・M卿の超狂気に満ちた行動を
見たい人にはお勧めです。
エジプトまで来て何しているんですか!!
何から何までが
まるで一人芝居のごとく
進んでいきます。
のろいにまつわる失踪、
そして失踪人の父の失踪。
こちらが入る余地はありませんっ。
まあ考えないで読めるのはいいか。
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エジプトで発掘された青銅ランプは、持ち主が消失するという言い伝えがあった。それをイギリスに持ち帰ったヘレンが自分の屋敷に着いたところで忽然と姿を消す。H・M卿は行きがかり上、事件に関わることになるが…
エジプトの呪い、怪しい預言者の予言、超常現象かと思われる不可能犯罪、腹に一物ありそうな登場人物たち、謎めいた行動。そしてH・M卿の奇行と脱力系トリックには思わず、おい、と突っ込みたくなってしまった。まさにカーの真骨頂といっていいかも。面白かったけど。