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あのときかもしれない…
大人になったのは、いつだかわからないけど、こどものころに持っていて忘れていたものがあるような気がする。
子供の頃は、何をしても楽しかった。
ジョーゼフ・コンラッドは、さりけなくこんな言葉を残した。
「この世に希望をもつためには、世界は好ましいとかんがえるひつようはないのだ。
世界がそうなることもありえないわけではないと信じられれば、それで足りるとしようではないか。」
チェイホフは、「大事なのは、自分は何者なのかではなく、何者でないかだ。急がないこと。手をつかって仕事をすること。そして、日々のたのしみを、一本の自分の木と共にすること。」
「ときには木々の光を浴びて、言葉を深呼吸することが必要だ。あるいは言葉で深呼吸する、」
いい言葉だなあーって思う。言葉で深呼吸。
「深呼吸が必要なとき、立ち止まって、黙って言葉を書き留めた。
深呼吸のための言葉が、この本の言葉の一つ一つになった。
本は伝言板。言葉は一人から一人への伝言。
伝言板はいつでも誰でもの目にふれている。作者から読者への密かな言葉。」
後記が、とても心に響く。緑の文字もきれいだなと思った。
少しホッとした。