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『マッドの美女』
エンタープライズが救出した男ハリー・マッド。開拓星に花嫁を運ぶ仕事を請け負う男。マッドの3人の美女たち。ディリチウム鉱石不足から航行不能の危機に陥るエンタープライズ。ディリチウム鉱山の星の男とマッドの美女。すべての男たちを魅了する美女たちの秘密。
『吾輩はマッドである』
脱獄したハリー・マッドの支配する星。アンドロイド達を従えて王と称するマッド。エンタープライズをうばって宇宙に飛び出そうとするが・・・。アンドロイド達の反乱。人間に奉仕するアンドロイドの目的。
『例によって商売はもめごとの合間に』
極端なディリチウムの不足に襲われた惑星連邦。ディリチウムを産出する星と契約を結び独占するマッド。マッドを捕えるべく再びアンドロイドの星へ。突破したバリアー。銀河の中心への飛翔。
2010年9月20日再読
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ブリッシュの遺作を未亡人がまとめて刊行したもの
表紙 5点金森 達
展開 5点1978年著作
文章 5点
内容 634点
合計 649点
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なぜ『まんが宇宙大作戦』のハリー・マッド回をいれずにオリジナル小説を入れたんだと心の底から恨めしい気持ちにはなりましたが、ノベライズ2作は普通に面白かったです。やはり、宇宙大作戦のトリックスターたるハリー・マッドが登場する話は予測不可能かつコミカルで楽しい。
オリジナル作品はアンドロイド達と共に惑星上に取り残されたハリー・マッドの後日談です。ブリッシュ氏とくらべると、多少間伸びした語り口です。面白くなくはないのですが、冒頭のみとはいえ、作者がノベライズ2作品とオリジナル物語をまとめるキャラクターとしてちゃっかり登場するのはどうなのかと思いました。アマチュア創作じゃないんだからやめた方が良かったのでは。チェコフの迷走ぶりには笑いました。
どの辺りまでがブリッシュ氏による案なのかが気になります。アンドロイドの人権について問題提起する辺りは氏のアイデアなのだろうか?最新シリーズ『ピカード』までばっちり通じる定番テーマです。こんな初期からすでに出ていたんですね。
アンドロイド達の意識共有状態や行動原則なども新スタートレックの人気ヴィランであるボーグを思わせますし、小品ではありますがアイデアは後のシリーズに影響を与えたのではないかなと思ったりもしました。