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町のしがない図書館の地下にしまってあった本を検索して出してきてもらった本。たまにレアなものがある図書館が好き。
読み終える迄に時間がかかった。同じフレーズを10回以上読んで考えてもちょっと分からない、という文章が結構あった。翻訳するのも大変だったとうと示唆した。
風景描写が多く、背景の香りがしてくる。がしかしせっかくの文献なのに理解が浅いのでもう一回読まないと駄目だと思っているところ。
“攻撃は敵がより多くの力を持つときだけにいっそう激しくさえなるのだ”
“「教養ある」公衆は芸術家と同じく偏った態度を示す”
“公衆は他人から自分のことを語りかけられることを要求する~公衆はその精神的人格の外に、その人格のあずかり知らぬ現実、とりわけ音楽的現実が存在することを認めない。”
“音楽的素材(広義の)の名のもとになされた革命~素材自体を重んじる”
それが当然だけど結構筆者による哲学的思考の中で書かれているように思われ、読み手のこちらが彼の思考世界にまで上ってゆかねばならず、簡単な言葉で難しいことを説明されるのが好きだけど、まあこういうのも味があって良いのかなと思った。インディヴィヂアリナスチということ。