紙の本
高機動レーザー砲艦ヴァルキリー
2002/03/06 16:22
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投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
国内作品、海外作品含めて、もっとも緻密に考証され、もっともリアルな宇宙戦争を描いているのではないかと思われるのが、この〈航空宇宙軍史〉のシリーズ。
本書は、〈航空宇宙軍史〉に属する短篇を収めた短篇集のひとつである。この本に収められた4篇の短篇の中でも、もっとも特筆すべきなのが、「砲戦距離一二、〇〇〇」である。外惑星動乱時、既存のレーザー砲と比べ桁違いの射程距離を持つ敵レーザー砲艦と遭遇した輸送船団。果たして謎の砲艦の長射程の秘密とは?
無人レーザー砲艦ヴァルキリー——その熾烈な戦いぶりが鮮烈な印象を残す、SF史に残る名メカのひとつである。あくまでも現実的なな考証に支えられたリアルな超兵器だ。SF魂をくすぐるメカである。このガジェットが登場することで、この本が言及されることの方が多いのではないだろうか。
ミリタリー系ハードSF者、メカ大好きSF者は、絶対にお見逃しなく。
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日本SF界最硬の作家・谷甲州が描く宇宙史「航空宇宙軍史」シリーズの第2巻。
既に絶版になっており古本屋等を通じてしか入手出来ないのが残念。
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航空宇宙軍史シリーズは初めて読んだ。タイトルから国と国とのやり取りの話かと思いきや、戦術の話、局地戦の話で、面白かった。ネタ的には既に古くなっているもの(技術的にではない。流用されてしまったのかも)が多いが、キレのある文体ながらハードボイルドほど気取っていないのがイイ。
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第2次外惑星動乱勃発記念 第2弾。
第1次外惑星動乱の事件順に読む。というか、この初期の短編集は航空宇宙軍史というだけあって、外惑星動乱というよりは航空宇宙軍による深宇宙探査の歴史。もう純なSFしてます。外惑星動乱勃発の25年前のエピソード「星空のフロンティア」はネタで最後の「仮装巡洋艦バシリスク」につながっているし。このころ人類はシリウスまで進出しています。
しかし、燻し銀のようなシリーズだなぁ。
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汎銀河人に関する
ルーツであろう記述が
「星空のフロンティア」に出てきます。
宋、ある種の抜けられない場所に
はまってしまった男は…ある人と再会するのです。
たった一人の生き残りとして。
他の3つは連作といっても
差支えがないことでしょう。
幻であろう船の航跡が出てくるのですから。
そして、やがて来るかもしれない
地球人の終わりを示唆する記述があります。
そう、敵方の技術を
油断していた感があるのです。
相手はレーザー技術を発展させていたのですから。
個人的には表題作が
一番のお気に入りでしょうか。
なぜならば、最後まで戦い抜いた
男の記録が書かれている…
おや、邪魔が入ったようだな!!
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かつて、私が最初に読んだ谷甲州(読了日は最新の再読了日)。そのリアルな宇宙での砲撃戦に燃えた。
今読んでもこれは凄いな、と思わせる迫力がある。
単にミリタリーというだけでなく、空間流の設定など、ハードSFとしての面も発想が素晴らしいと思う。
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谷甲州さんの本はどれも「身も蓋もない」内容のものばかり(それがいいんですが)ですが、初期の傑作の本書は、珍しく抒情的でロマンチックです。実は谷甲州さんの本質はこっちではないか?と密かに思っています。