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分かりやすい文体で、日本人特有の「甘え」について述べた日本論です。ただ、言葉としてはなくても、「甘え」に類する感情は人類普遍だとも書かれています。さまざまな問題を、甘えをもとに考察する姿勢は非常に面白いです。ぜひ一度。
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この超有名な本をなぜいまさらって感じですが・・・20年前に読んどくべき本ですね。感想としては「ああなるほど」くらいでしょうか。
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「甘え」というアプローチで日本人を考える本。
心理学、文化人類学の話も絡んでいて面白い。
意識と無意識の両方に言語は関わっており、
それが文明、人間を作っていくという辺りが興味深い。
「甘え」という言葉を言語化している日本人と、
そうでない外国人とでは物事に対する考え方が違うそう。
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「甘え」の感情から見る日本人論。漱石などを取り上げて日本人は甘えとどう向き合ってきたかを見ていく。日本人は集団の中に生きてきて、義理と人情を意識したことが甘えと関係している。欧米では甘えに相当する言葉がないが、実は甘えは普遍的な感情であることも指摘している。補遺ではフロイドの同一化が甘えと同じものであると指摘しており、それもまた面白かった。
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学生の頃以来、久しぶりに読んだ。
特に第4章が面白かった。
日本語には「甘え」の概念を含んだ言葉がたくさんある。
日本人の感覚・国民性や社会は、「甘え」に根差している。
その筆者の主張はもっともで、納得できる。
精神的特徴は言語に反映している。
日本的思惟の特徴は、西洋に比較し、非論理的・直感的であるとしている。昨今の567騒ぎを見ると、実にその傾向が強いとうなずける。
自分の仕事がどのような意味を持ち、どのような効果があるかを考えるよりも、「そうしないと気が済まない」という強迫的感覚・動機の重点の移行がある。
外でも一人でもマスクをして歩いている日本人を見ると、まさにその通りだ、と思う。
他者依存の感覚が当然のようにあるから、ノーマスクやワクチンを接種しないものを認めがたい感情を持つ。
こういった傾向は、欧米人よりもより強い、と感じられる。
土居氏の主張は、やや偏りがあったり、強調し過ぎたり、全てを「甘え」に結びつけがちなところがあるとは感じたが、大筋では賛同できた。
漱石の「こころ」のとらえ方は、精神科医的で、ひとつの見方だな、と思った。